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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
りえが退院し、家に戻った。
タクヤは喜んでいた。

何よりりえが戻った事が嬉しかった。

寝る前に赤ん坊にお乳をあげている姿に見惚れていた。

「タクヤくん…そんなに見て、いやだわ…なんだか恥ずかしいわ。」

りえは乳房をしまうと、赤ん坊を抱き
トントンと背中を叩いていた。

ゲフンッと、ゲップをさせると
ベビーベッドに寝かせた。

タクヤはりえにキスをし、乳房に触れた。

そしてパクリと乳房に吸い付き
母乳を飲んだ。

「うっ。。」
母乳の甘い匂いとは違う
血生臭い味がした。

タクヤは笑いながら
りえにキスをし

りえを抱き締めながら眠った。

母乳への思いも母親への思いも
実際の母乳を知り断ち切れたのだった。


だがタクヤは
生まれた赤ん坊の父親が
父親のユウイチの子なのか自分の子なのか
考えていた。

りえに聞けないでいたのだった。

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