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Moon road〜月への道
第5章 月への道を
「お義父さん。お義父さん…私、ダメ…奥さんとしても母親としても…」

りえは、月の明るい夜道を彷徨っていた。

駅を通り過ぎると、線路に沿って歩きだした。

「消えてなくなりたい…」
最早、その思いしかりえには無かった。

何も持たずにりえは家を出たので
お金も無く、駅にも入れなかった。

歩道橋に上り、その下には電車が走っている。
柵によじ登って飛び降りたら消える事ができる…

「お義父さん、逢いたいよ…」

りえは、涙を流しながら柵によじ登った。

まだ産後で体力が戻らずにいたりえは
柵によじ登るには大変だった。

必死で柵に掴まり足を上げ…


りえは突然強い力に引っ張られ柵から手が離れた。

お尻に衝撃を受けて、歩道に転がった。

「危ないじゃないか!あんな所によじ登って落ちたら、迷惑だよ。」

男性が転がったりえを起こそうと手を出した。
りえの顔を見ると

「こんな綺麗なお姉さんなのに…落ちたらグチャグチャだよ。勿体無いなぁ。」

そう言いりえを立たせ、服を払ってくれた。

男性は腕を擦りむいたらしく肘から血を流していた。

「ごめんなさい。」
りえはポケットからハンカチを取り出し肘を拭いた。

「あ…ありがとう。ハンカチ汚れちゃうから…」
男性は腕をハンカチきら離した。

「ごめんなさい。ごめんなさい。」
りえは俯きながら、何度も謝っていた。

「で…お姉さんはこれからどうするの?」

りえは考え込んでいた。

乳が張るのを感じ、乳房がジーンと痛くなった。

「あ…帰らなくちゃだわ…」

りえは自分が母親だということを思い出した。

「近くなの?送ろうか?」

りえは深くお辞儀をした。

「ありがとう。もう大丈夫です。」
笑って男性にお礼を言った。

「何かあったら俺のとこにおいでよ。」
男性はりえに名刺を渡した。

りえはもう一度頭を下げ、その場を去ろうと振り返り
歩き出すと、フラつきそのまま記憶が飛んでしまった。












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