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第5章 月への道を

リビングのソファには男性が座っていた。

りえは、男にタクヤを紹介した。

「私の夫です。」

まだ、夫なのかな…
りえは離婚届の事を思い出した。

すると、二人は知り合いだったようで挨拶を始めた。

りえはキョトンとしながら二人を見つめていた。

知り合いといってもりえに頼んだプレゼンをタクヤにも頼んでいたようだった。

そして、タクヤと男と一緒に夕食を食べた。

男の部下は一緒に誘ったが、男は先に帰していた。

タクヤは何故この男とりえが家で夕食を共にしているのか疑問に思った。

が…
其れ程深い仲では無さそうで
仕事の話しの途中で成り行きで食事となったんだと思った。


新井の食事は美味しかった。
食材と一緒にお酒も新井は頼んでいたので
タクヤは男と一緒に飲んでいた。

何故かタクヤはこの男と意気投合し
昔からの知り合いかのように話し、笑いながら飲んでいた。

りえは、お酒は最初の一杯だけにし
子供達を二階に連れ、寝かし付けた。

が…なかなか寝なかった。

タクヤと遊びたいとか、駄々を捏ねていた。

りえは近いうちに遊んでくれるように頼むからと、
子供達を納得させベッドに入れた。

小さな赤ん坊には、母乳をあげ、そのまま寝入ってしまったので優しいキスをしそうっと寝かした。

そしてリビングに降り、新井にお礼を言った。