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NEXT 【完結】
第73章 正式に同棲開始
しかも、イタリア語どころか、英語だって話せそうにないのだから、羚汰にきっと任せっきりになってしまうだろう。

イタリア語でも習いに行けばよかったかなー。
あと3ヶ月ほどしかないけど。
どこか探して行こうかな。

羚汰に節約、節約と口をすっぱく言っておいて、イタリア語講座とか習いに行ったらマズイ?
どのくらいするのか検討もつかない。

羚汰に習うというテもあるが、忙しいのにその為に時間を割いてもらうわけには。

あー、今日、本屋さんでイタリア語の本を買えばよかった。

ベッドの中でぐるぐる体をさせる。


あ、そうだ!アプリ!


ベットサイドで充電をかけているスマホをたぐり寄せる。

検索すると、無料のイタリア語学習アプリが、結構な数ある。
評価のよさそうなものをいくつかダウンロードしてみる。

時間がかかってダウンロードし、なんとか開いたアプリの使い方がわからず、あたふたしていると。

「...何やってんの」

いつの間にそんなに時間が経っていたのか、レポートを終え、シャワーも浴びた羚汰が布団に潜り込んできた。

「ひゃあ!」

イタリア語を勉強したいことを、なんとなく隠そうとスマホの画面を慌てて伏せてキャンセルボタンを押しまくる。

「えー。俺がいないからって、エロ動画でも見てた?」

「違う!」

羚汰の手が稜腕の先まで這って、するするとスマホまで到達する。
充電が刺さったままなので、容易く奪われてしまった。

「え、ちょっと、やだ!」

「見して。どんなのが稜の好みなワケ〜?」

奪われても、なんとかさっきのキャンセルボタンを押しまくったので、ロックがかかっている。

その画面になっていて安心する。

逆に羚汰は、不服そうだ。

「くそ。遅かったか」

羚汰がそのスマホをベッドサイドに戻す。

流石にそのロックを外せとは言わないらしい。

その代わり、稜の体をくすぐりにかかってきた。

「何見てたんだよー」

「きゃ、ちょ、羚汰!あはっ」

「エロ動画なんでしょ?それとも官能小説とか??」

「違うって、や、そんなんじゃ、ひゃんっ」

脇腹をすすぐっていた手が、ワンピースをまくり上げて素肌に触れる。
くすぐるのとは違うタッチのその手の動きに、稜の体が火照り始めてくる。

「...やだ、羚汰」

「動画はよくて、俺はダメなの?」
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