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第73章 正式に同棲開始
悲しげな声がしたと思って、羚汰を見上げると、眉間にシワを寄せ真面目な顔だ。

それから、こらえ切れずにふふっと笑い出す。

どうやらワザとひと芝居打ったようだ。

「もう...」

「じゃー教えてよ」

羚汰の胸のあたりを軽く叩いた手が掴まれて、シーツに縫い付けられる。

それから唇が重なり、優しく舌が触れる。

「何してたの?」

「ちょっと、ネット見てた...だけ」

ワンピースのパジャマをぐいっと持ち上げられ、胸があらわになる。

「ほんとに〜?」

胸を隠そうとする稜の手を今一度シーツに縫い付けるように固定してから、大きく出した舌をその膨らみに近づける。

稜を見つめたまま音を立てて吸い付いて、舌先で転がしてくる。
体がうねって、益々ほてり出す。

「っん...」

「俺が来るまで2時間近くも?」

そう言ってもう片方の胸に同じように舌を這わせる。

「んはぁっ、に、...じかんっ?」

「そうだよ。シャワーまで浴びて、てっきりもう寝てると思ったのにさ」

鎖骨のあたりで止まっていたパジャマを、頭を通して完全に脱がされる。
もう抵抗は無駄だと思いつつも、今が一体何時なのか。

「じゃ、もう...」

「うん。3時が過ぎたとこ、かな」

そんな時間になっているとは思わなかった。

最近は5時が近づくと明るくなってくる。
そんな時間まで残りわずかだ。

パジャマが脱ぎ去った頭を撫でながら、羚汰のキスが顔中に落とされる。

「羚汰、ね、寝なきゃ...」

明日も仕事があるし。
羚汰も学校だ。

ここで止めることなんてしたくないけどー。

「無理ー。ほら、もうこんなだもん」

稜の指が、膨らんだ羚汰のそこに近づけられる。

薄いハーフパンツの向こうにあるものに、手を動かしてその大きさを確かめる。

「すごい...固い」

「ん...。稜がエロ動画見てると思ったら、さ」

羚汰の指も、稜がもはや唯一身につけている薄い生地の上をなぞっている。
抵抗がカタチだけのものかであるように、そこはもうしっかりと濡れ広がっているのが、稜にもわかった。

「...違うって、ば...、んっ」

唇が塞がれ、今度は深く入ってきた舌が稜の舌を捕らえる。

羚汰も素早く着ていたものを脱ぎ捨て、稜より早く全裸になった。
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