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第75章 キタエル
稜が密かに決心していると、二人の視線が向けられていることに気づく。

「えっ、なに」

「いゃあ。稜の顔が赤いなぁって」

千夏がにやにやと笑っていて、どうやら見透かされているようだ。

「っ!違うよ。ワインが美味しくて飲みすぎたなって」

それは嘘ではない。
千夏が選んできたワインは口当たりが良くて、つい飲みすぎてしまうのだ。
二人に比べてお酒に弱い稜は、飲む量はそれほどでもないのだが、それでも3本も飲むともう限界だ。

「アイスティーでも入れようかな。二人は?飲む?」

なんとか立ち上がってキッチンに向かう。
少しクールダウンが必要だ。

「うーん。私はまだいいかなー」

「私も。実はさ、お客さんにもらったワインを持ってきたんだー。美味しいかわかんないけど」

有希子が紙袋から、赤ワインを取り出す。
尚はお酒にあまり強くないのだが、義父とおじいちゃんは大の日本酒好きらしく。
お客さんからよくお酒をもらったりするらしい。
しかし、珍くもらったもののワインは飲まないので、有希子が譲り受けた。

「えっ、これ、高いやつじゃない?飲んでいいの?」

「そーなの?よくわかんない。いいじゃん。貰い物だし」

有希子がワインオープナーをぐりぐりと突き刺す。

「家では飲まないからさ、ここに持ってこようと思って取ってたのっ。あ、開いた」

「うわー。いい匂い。やっぱ高いやつだよこれ」

「稜も、ちょっと飲むでしょー?」

そう聞きながらも、稜のワイングラスに少し注いでいる。

「あ、うん。ちょっとだけ」

「うわっ。美味しい!」

「なんか...。渋いね」

千夏は美味しそうにぐいぐい飲み。
有希子は首をかしげながらも飲み進めている。

稜がアイスティー片手にテーブルに戻ると、今までより遥かに色の濃いワインがグラスに注がれている。

少し口をつけてみると、濃厚な味わいが口に広がる。
確かに有希子の言うように、渋みも深い。

「あー、美味しい。3人で飲むとついつい飲みすぎちゃうわぁ〜。稜、泊まっていいでしょ?」

そう言いながらも、ちゃっかり千夏は荷物がある。
最初から泊まるつもりだ。

「うん。いいよ」

「有希子も泊まるよね?」

「うん。子どもたち実家行って居ないからね」

「よし、朝まで飲むぞ〜!!」

千夏がお高いワインをグラスに並々と注いでいる。
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