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NEXT 【完結】
第76章 いざ、イタリアへ
「今日はね。近くのホテル」

泊まっている格安ホテルではなく、近くのWi-Fi設備の整ったリッチなホテルにいるようだ。

そこのロビーのソファに、まるで宿泊客が待ち合わせでもしているかのように、しれっと座っているらしい。

革製の1人がけソファにどっかりと座って、ビデオ電話をしている。

「え、怒られない?」

さっきまで羚汰の挑発に乗って大声で会話していたのを、急に小声で会話を始める。

「あはは。大丈夫。みんな結構大声で会話しているよ」

スマホのカメラをぐるりと向けると、確かに大声で電話している人や、何人か座って普通に会話している人たちなどがいる。
Wi-Fiがつながるからだろうか、人が溢れているようだ。

少し安心してから、さっき見えた画像に何か違和感を感じる。

「え!ちょっともう一回見せて」

また画面が比較的素早くぐるりと周って羚汰に戻る。

「!!日本人だらけじゃん!!」

「あ、バレた?」

今までスーパーなどは、現地のイタリア人が多かった。
今日は、周りが日本人だらけで。
どうやら、日系のホテルらしい。ツアー客がちょうどチエックインする時間帯だそうだ。

ということは、さっきからの稜にとってはかなり際どい会話も、周りの人には全部筒抜け、ということだ。
下手したら会話しているスマホの中も、覗けるかもしれない。

「ちょっと、ヤダ〜!!」

慌ててスマホを放り投げ、クローゼットから何か羽織るものを探して、上に着る。ついでに、ショーツだけになっていた下にも部屋着だがズボンを履く。

「あーあ。誰もこっち気にしてないのに」

服を着てスマホを持ち直すと、心底残念そうに羚汰がぶつぶつ言っている。

「私が気にしますー!」

やれやれと落ち着いて座り直す。

「そーいや、そっちってもう夜中じゃね?」

「うん。もう深夜だね」

羚汰に電話貰ったのが、既に夜中12時を回っていた。

「早く寝ないと。明日大丈夫?」

明日は早朝にマンションを出て、電車を乗り継ぎ、新幹線に数時間揺られ。
そこからバスに乗って国際空港だ。
ここからだと、結構不便で手間がかかるのだ。

「電話してきたの羚汰じゃん」

「そーだけど」

そうは言いつつ、テンションがあがって眠れなくて、鏡の前で全身チェックをしたいたのだが。

「飛行機の中でもしっかり寝てきてよ」
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