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第76章 いざ、イタリアへ
イタリアまでの旅程は、余裕をもって時間を組んだつもりだったが、やはり初一人旅という緊張感からかとてもワタワタとするハメになった。

飛行機自体は直行便で乗ってしまえば、あとはもう現地空港の到着ロビーまで羚汰が迎えに来てくれる。
そう思っていたのだが、なんだか1人でいることに緊張してしまう。

雑誌や本、インターネットなんかを読み漁って。
そのどれもに“イタリアにはスリが多い”と書いてあったのもあるだろう。

羚汰にあれほど、飛行機ではしっかり眠るように言われたのに、ほぼ眠れずに過ごした。

座席に自分用のテレビがついていて、オンデマンドシステムのビデオが見えた。
日本語吹き替えや字幕付のビデオも多く、眠れないのをいいことに片っ端から見まくった。

機内食やオヤツを食べる時に中断はするものの、なんだかんだとビデオを4本程見ていたらあっという間にイタリアに着いてしまった。


狭いシートに座りっぱなしで体はキツかったが、あとわずかで羚汰に会えるという気持ちが、稜のテンションをあげていた。


なんとか苦手な英語を使って入国審査を通り、預けたスーツケースも受け取って、トイレで軽く化粧を直して、到着ロビーに向かう。

稜が使用した飛行機は日本国内からの直行便なので、周りに日本のツアー客も多く、ここまで疎外感は感じない。

ドキドキしながら、流れに乗ったままスーツケースを引き摺って到着ロビーに出た。

ツアー会社の添乗員らしき人がずらりと並んで、色とりどりのパネルのようなものを広げている。

団体の人がぞろぞろと引率され、それぞれどこかに向かう。


現地の人らしき濃い顔が多く、中にはイタリア在住の日本人もいるようだが、羚汰の顔は見当たらない。


人も多いし無理もないよね。


ドキドキしながら、羚汰の顔を探す。


きっと羚汰も同じように稜の事を探しているハズだ。


??


人が多くて、見つけられない?

それとも違う場所で探しているのだろうか。


スマホを取り出し、入れていなかった電源を入れる。

確か、空港でWi-Fiが使えたハズだ。

もし会えなかった時はLINEで連絡を。と言った羚汰の言葉を思い出す。


時折、顔をあげて羚汰を探しながら、なんとか空港のWi-Fiにつなぐ。

時間がかかったが、なんとか接続出来た。


LINEが届いた音がして、ほっとする。
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