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第77章 異国の地
確か、フランコと羚汰が呼んでいたその人は、稜の戸惑いにがははと笑って嬉しそうだ。

いくつか羚汰と会話をして、手を振って見送ってくれた。

入口のショーウィンドウにいたティトさんと、どうやら親子らしい。
そう言われてみれば、似ているような。
他にもフランコさんの従兄弟とか、遠い親戚とか。
そういった店員さんが多いらしい。

「今度はこっち行ってみよー。少し歩いたら、海が見えるハズ」

さっき来た方角とは違う方へ歩き出す。

途中、小さいけれど素敵な教会があったり、そこそこ大きな城があったり。

海に出ると、照りつけた太陽と、横の崖に可愛らしいカラフルなお家が並んでいる。

「わー!!すごい!!」

海岸は岩場になっていて、浜辺ではないが。
面した道路にはカフェなどだろうか、お店がちらほら。

景色がいいからか、観光客の人もちらほらといて。
堤防のようなものに座って景色を眺めている。

羚汰と稜も、同じように座り込んだ。
少し日差しがキツイが、爽やかな海風がとても心地よい。

「素敵ー。本当に素敵〜」

ぼーっと景色を見ていると、いつもの様に羚汰が移動して、後ろからぎゅうっと抱きしめられる。

「羚汰、ありがと。連れてきてくれて」

稜からも頬を寄せる。

「うん。俺も稜とここに来れて、すげー嬉しい」

しばらくそこに座って、羚汰があのピザ屋で働いていた時の事を聞く。

アレックスと共に、半年近く働いていた。
あのお店の支店ー、というか暖簾分けしたお店が、一番最初に羚汰が働いていたイギリスにあったのだ。
そのイギリス店で働いていたとはいえ、本場は違うことが多く苦労したらしい。
その分、思い出も多い。

「みんな、すっごく驚いてた」

言葉はさっぱりわからないが、羚汰が愛されていたのはよく分かった。

「あはは。驚いてたのは、俺が稜を連れて行ったから」

アレックスは彼女を入れ替わりで連れてきたらしいが。
羚汰は、全くで。彼女を作ろうともしなかった。
そのせいで一時は、そっちの趣味なのかと思われたらしい。

「そうなの?なんで??」

「えー。なんでって。まあ、作ろうにも全くモテないしさ」

「嘘っ!」

「嘘じゃねーし。...自分で言うのもナンだけど、俺って童顔じゃん?」

真面目にそう言う羚汰がおかしくて笑ってしまう。

「ひでぇ!」

「ごめん。だってー」
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