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第77章 異国の地
荒い息を繰り返しながらも、体に走る余韻が抜けきらない。

ぎゅうっと羚汰が抱きしめてから、素早く体が離れる。

いつもの様にキスしたかったのにー。

息が落ち着くように深く呼吸を繰り返して、待っていてもなんだか戻ってこない。

「...どうしたの?」

「ん。いや、なんていうかー」

珍しくもごもご言う羚汰が、なんだか気になった。
なんとか落ち着いた体を起こして、全裸で部屋をうろうろしている羚汰を見つけた。

「え、大丈夫?」

「ゴミ箱がね、見当たらなくて」

隠すように手に持ったそれを見せられて、稜は真っ赤になる。

使用済みのそれを、見たことナイといえば、それは嘘になる。

だけど、たっぷり液体を湛えたそれは、とても生々しくて直視出来ない。

「も、やだ!」

シーツの間に潜り込む稜に、羚汰の苦笑いがする。

「やだ、って言われてもー」

そういえば、ティッシュのようなものも、この部屋には見当たらない。

羚汰は自分の荷物から何やらビニール袋を出して、そこに押し込んで片隅に置いた。

「は、焦ったー」

同じく荷物から、ペットボトルを取り出したのか、ベッドに戻ってゴクゴクと飲み始めた。

「稜も飲む?」

「うん」

体を起こして水を飲む稜が、飲み終わるのを待ってから後ろから抱きしめ、ゆっくりと横になった。

しばらく無言でそのままじっとしていたが、稜の耳元で羚汰がぽつりと話し出す。

「今日の稜、すごかった...」

「...凄かったのは、羚汰じゃん」

いつもなら体位を変えて楽しむ余裕のある羚汰が、多少の角度の変化はあるものの最初から最後までずっと同じ体勢だった。

「気持ちよかった?」

最中もそうだったが、いつも以上に羚汰が気にしているのがよくわかる。
そのぐらい羚汰の声に不安が見える。

「うん...。なんで?」

「は?なんで??」

質問が帰ってくるとは思わなかったのか、羚汰の腕の力が弱まった。
稜はぐるりと反転して羚汰に向き合う。

「なんで、今日はそんなに聞くの?」

自分があまり気持ちよくなかったから、稜に確認してるのだろうか。

羚汰の指が、稜の頬を撫でる。

「俺。ホント余裕なかったから...」

指が、ゆっくりと唇を撫でてゆく。

同時に羚汰の顔が近づいて、唇を挟むように口づけされた。

「カラダ、キツくない?」

「うん...」
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