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NEXT 【完結】
第77章 異国の地
自分の首のあたりを指さして、何やら早口の英語で笑いながら言っている。
単語のいくつかが、なんとか聞き取れる。

「リョウ」「スイート ナイト」「ヴォイス」「エロティック」

稜のポカンとした顔を見て、にぃっと笑ってドアがバタンと閉まった。

落ちたブラシを取ろうと手を伸ばして、やっとアレックスの言った意味が分かった。


昨日のが聞こえてたんだ!!!

取ろうとした、ブラシを取り損ねて、そのままふにゃっとへたり込む。

首のところを指さしていたのは...。

きっとキスマーク。


稜は慌てて手を伸ばして、さっきくくったばかりの髪の毛を解き、首元を隠す。

バスルームからは、シャワーの音にアレックスの歌声が乗って聞こえてきた。

このままでは、また全裸でアレックスが出てくる。

稜は、なんとか立ち上がって、1階に降りて行った。



1階ではクラウディアが、昨日のとはまた違うパンを焼いていて。

「ボンジョールノー!!」

クラウディアさんの笑顔にほっとする。

「ボンジョールノ」

荷物を片隅のテーブルの上に置いて、稜は朝食の準備をするクラウディアを手伝った。

じっとしていたら、アレックスの全裸―、というかアノ部分を思い出してしまう。

そう思って動き始めたのに、腰にバスタオルを巻いたアレックスがびしょびしょのままキッチンにやってきた。

稜のすぐ後にそれに気付いたクラウディアが、何かイタリア語でやかましく説教をしているようだ。
アレックスは気に留めた風でもなく、冷蔵庫からなにやら飲み物を取り出して直接飲み始めた。

クラウディアも、やれやれといった風で、いつもの事なんだろう。

冷蔵庫の扉を開けたままのアレックスに目をやると、濡れたままの髪の毛から滴がポタポタ落ちている。
濡れて少し落ち着いた色合いになった金髪が、くるくるとうねっている。
さっきは目にする余裕がなかったが、引き締まった背中と相まってさながら彫刻の様だ。

そんな後姿を見ていると、振り返ったアレックスと目があった。

バチっとウィンクしてから、何やらにやーっと笑い。
それから、クラウディアに何やらイタリア語で話している。

気にせずにフォークなどを並べていたが、アレックスが変な声を出し始めた。

「ンアアッ!!....アアッ!」

ビックリしてアレックスを見るとまだ続けている。

まさかー。
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