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第79章 魅惑の島
意を決したものの、羚汰がじっとこちらを見つめたままなので、すごくやりづらい。

「...目をつぶって?」

仕方ないなという風に小さく息を吐いて、羚汰が目を瞑る。

そっと唇を重ねて、啄むようなキスをする。

...えろいチューと言ってたので、これで許してくれそうにはない。

何度か同じようなキスをしてから、自分で舌を差し入れた。

いつもなら、ここまですると迎えに来てるのに。
今日は全く動きがない。

ぐっと深く差し入れて、羚汰の舌を探す。

「んふっ...」

やっと探し出した舌を絡めてゆくと、そこから羚汰もたまらず動き出す。

だかれた腰が、もっと密着し。
稜も羚汰の首や頭に回した手に力をこめた。

場所や時間も忘れて、狭い道の真ん中で互いを貪るようなキスを繰り返した。

ほぼ正午のイタリア南部の太陽と、周りの建物が比較的白っぽい為の照り返しで汗が滲み出る。

息苦しくてやっと離れたと思ってもまた唇が重なって。

そうかと思えば、もっとして欲しくて稜からも求めて。

どのくらい経ったのか、やっと唇が離れた時もおデコは合わせたまま抱き合っていた。

「...暑っつ!」

抱き合ってキスをして上がった体温と、日向の気温で汗が垂れはじめていた。

暑いほど汗をかいても離れず笑う羚汰に、稜も笑ってしまう。

それから、ふと思い出して。

「ね...」

「何?」

また羚汰の唇が近付いてくる。

声に乗って吐息が口にかかる。

「許して、くれた?」

稜なりの精一杯が伝わったのか気になる。

「...は?」

「えっ」

思わず体を反って羚汰の顔を見る。
明らかに忘れていた顔だ。

離れまいと羚汰の顔が追いかけて。

「あはは。うそうそ。うんうん。許す。許すからもう1回しよ」

「もう!忘れてたんでしょ!」

笑う羚汰の腕の中から逃れようとジタバタすると、狭い通りの中で邪魔になっていることに気づく。

「そ、ソーリー!!」

どこかの国の背の高い初老の夫婦が、笑いながら稜達とすれ違って行った。

どのくらい見られていたのか分からないが、小っ恥ずかしい。

そのまま気になってその老夫婦の背中を見つめる。

どちらも同じくらい背が高く。
手を繋いで寄り添って、笑いながら何かを話し歩いている。

次の瞬間、夫婦が見つめあって軽くキスをした。

「あっ!」

思わず声に出す。
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