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第79章 魅惑の島
なんだかいつもなら照れくさいそんなセリフも、場所のオカゲなのか、雰囲気なのか素直に言えることが出来た。

「うん。俺も、稜と一緒に来れて嬉しい」

海辺にはカップルも多く、皆寄り添っている。

稜たちも臆することなくい抱き合って、海を眺めた。

ずーっとこうして、夕日が沈んでゆくのを眺めるのもいいなとぼんやりしていると、思わぬ声がかかる。

「さ!もう行こうか!」

立ち上がり歩き出そうと、座ったままの稜の手を引っ張る。

「え、もうちょっとここに居ようよ」

お腹もいっぱいで、あまり動きたくない。
せっかくちょうどいい木陰と座る場所にやってきたのに、まだ10分も座ってない。
レモネードだってまだ半分以上残っている。

「どこ行っても見えるよ、海は」

なんだか、いつになくそわそわとしている羚汰は、一刻も早くこの場所から移動したいようだ。

「この後にどこか行くの?」

稜の知らないどこかの予約でもあるのだろうか。
それなら仕方ない。

「え。別に。ホテル戻るんだよ。もう時間いいだろうから」

「ホテルに戻るの?え、あっちの崖のほうとか行こうよ」

稜が指した先は、崖になっていて、今いる場所から上がっていく階段がある。
長いその階段の先にはきっと今よりも見晴らしのいい場所があるに違いない。
さっきから、人が数人その階段を行ったりきたりしているのだ。

「だーめ!時間かかるから。ほら、ホテル行くよ」

「えっ、時間かかってもいいじゃん。行こうよ」

互いの腕を軽く引っ張りっこしていたが、羚汰が稜の腰を抱えるようにして歩き出す。

「え、うそ。ひゃ、こぼれちゃうっ」

レモネードを落としそうになりながら、仕方なく羚汰と歩き出す。
甘いレモネードが少し手にかかって濡れた。

足早に歩きながらも、その手をどうしようかと思っていると、羚汰が手に取ってそのまま口に入れる。

「あっ」

その舐め方が、なんだかいやらしくて背中をぞくぞくとしたものが駆け下りる。

「...羚汰?」

「ね、早くホテルに帰りたくなってきたでしょ?」

ニッと楽しそうに笑って、また足の速度を早めた。
稜はついてゆくのがやっとで、反応するスキもない。

「確かホテルの部屋からも、海見えるから」

「そ、そう」

それから、黙々と2人でホテルへと急いだ。
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