この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
NEXT 【完結】
第80章 promessa
「もう出掛けないの?」

「どっか行きたいとこでもあんの?」

そう言われても、思いつかないのだが。
このままディナーまでずっと続けるのだろうか?

「そういう訳じゃないけど...。ちょっと休憩、しない?」

「んー。疲れた?」

「...ちょっと」

バスタオルを取り出して羚汰が包む様に体にかけてくれる。
とりあえず、お風呂からは上がるようだ。

「疲れたなら、少し眠る?」

それもいいかと思うのだが、ずっと部屋に篭っておくのも勿体ない気がする。
せっかく綺麗な景色がすぐそばに広がっているのに。

「海...とか、行かない?」

「あはは。泳ぎたい?なら、プール行こっか」

この時期のこの時間、このあたりの海は、波が高く泳げる場所はほぼないらしい。
羚汰の話では、ホテルにはプールがあって。
宿泊者は、飲み物やフルーツが無料で振舞われるらしい。

「ちょー可愛いビキニもあるしね!」

ビキニ、と聞いて買った日の事を思い出してしまう。
そんな様子にすかさず気付いた羚汰が、髪を拭いていた稜を覗き込む。

「何?何か思い出したりした?」

「別に...」

タオルで顔を隠し拭き続けようとする稜の手を取って、部屋へと向かう。

「ちょっと、まだ乾いてなー」

「何言ってんの。プール入るならまた濡れるじゃん」

そう言われればそうだ。

ほらほら、と促されスーツケースから水着を取り出して着替えはじめる。

ニヤニヤした視線に、タオルで隠しながらもたもたして着替えていたら、手伝われそうになって慌てて着替えを済ました。

羚汰も水着を着て、部屋を出る。


海に面したプールは四角く何の飾り気もなかったが、プールサイドには部屋のバルコニーにあった長椅子に似た椅子がゆったりと並んでいた。
大きなパラソルもあり、プールで泳ぐというより、その横でまったり過ごす空間のようだ。

先客が2組来ていて、シャンパンを飲んだり、日光浴をしたりと思い思いに過ごしている。

「カップルが多いね」

ラテン系のカップルと、肌の色が男女で違うカップル。
サングラスをしていたり、うつ伏せていたりでよくわからないが、2組ともまあまあ若そうだ。

「ハネムーナーでしょ」

そう言われてみると、2組ともいちゃいちゃと見せつけるようにじゃれあっているようだ。

「俺らも座ろ」
/1240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ