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NEXT 【完結】
第80章 promessa
「だーめーっ。稜は、もうちょっと食べてから」

確かにお腹が空いているところに、アルコールを沢山飲むのは危険だ。

稜は、楽しそうに笑っている羚汰を軽く睨みながら、目の前の前菜をどんどん口に運んだ。


次の料理はー。

と運ばれてきたのは、いくつかのキャンドルで。

ふと気づくと、周りの景色がぐっと変化している。

深くなりつつある夜の中、オレンジ色の光が2人のテーブルを照らす。


光に見とれていると、今度は料理が運ばれて来る。

くるくると変わった形のショートパスタが、牛ほほ肉のトマトソースに絡まっている。
ピザは、シンプルなチーズだけのピザ。
オリーブオイルとハーブがかかっていて、前菜やパスタを随分食べたのにぺろりとなくなった。

メインは、手の長いエビやムール貝など数々の魚介類が山ほど乗ったお皿で。
アクアパッツァとはまた違うようだ。

「どれもおいしいね!!」

「本当に!」

お酒のことなど忘れて、2人で次々とお皿を空にしてゆく。

料理は一段落着いたのか、お皿やグラスが下げられてゆく。
周りはまた一段と暗くなっていて、遠くに昨日までいた街の海岸の光が見える。
月明かりが海を明るく照らして、水面が昼間とは違う輝きを放っている。

「このホテル、すごいね」

部屋も青いタイルと白い壁で素敵だし。
バルコニーから見える景色もすばらしく。
こんなに料理も美味しくて。
言うことない!

力説する稜に、羚汰がまた笑っている。

「この島のホテル、どっこもレベル高くて。どこにしようか迷ってたらさ、エンリコがこのホテル勧めてくれたんだ」

エンリコ?エンリコって、誰だっけー。

クラウディアさんの親戚や友人にそんな人がいたかな。
と首を傾げていて、ふと思い出す。

「エンリコ?エンリコ...エンリコ・ブルーノ!!」

「あはは、そうそう。そのエンリコ」

羚汰がバイトしてるラコルテに、イタリアから講師としてやってきた有名人だ。
羚汰が、体調を崩した専属の通訳と代わって半日ほど通訳をした。
それから気に入られて、何度か連絡を取っていたらしい。

「今回もさ、研修前にエンリコの店にちょっとお邪魔して、厨房にいれさせてもらってー」

いつになく羚汰がしゃべり続け、稜は頷くのがやっとなぐらいヒートアップしてゆく。
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