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NEXT 【完結】
第80章 promessa
スタッフの人が来て飲み物を確認して回っている。

話を中断された羚汰が、軽く会話して返事をし稜に確認することなく、スタッフが消えていった。

「え、私のはー」

「頼んだよ。ブラッドオレンジジュース」

「えっ」

カフェラテが飲みたい気分なのに。
そりゃブラッドオレンジジュースも好きだけど。
よくラコルテでもどちらにするか迷ってたけど。

そんな様子に羚汰が気づいて、くすりと笑った。

「カフェラテ飲みたい?」

「うん...」

イタリアに来て、クラウディアさんの家でカフェオレを飲んだことはある。
けど、カフェラテは何故か今までまだ飲んでない。

「残念だけど、カフェラテはナイよ」

「えっ!?またまた〜。ウソでしょ?」

「ははっ。なんでウソつくのさ。ホントだよ。エスプレッソならあるけど。エスプレッソにする?」

エスプレッソはカップが小さくて、濃いコーヒーが少ししか入ってない。
ミルクたっぷりのカフェラテしか飲めない稜にとっては、飲みなれない上に、あの量ではデザートは頂けない。

「エスプレッソはいい」

「そー言うと思って、オレンジジュースにした」

ほらね、と羚汰が勝ち誇った顔をしている。

「でも、本当にカフェラテがないの?」

このホテルに存在しないのか、それともこの辺りの地域で飲まれてないぐらいだろうか。

「カフェラテって、流行って飲んでんのはアメリカ人。イタリアで、カフェラテって誰も頼まないよ。そもそもメニューにナイんじゃないかなー」

「えー!」

てっきりイタリアのものと思っていたので、大きな声で驚いてしまう。

周りの視線がいくつか集まって、気まずい。

「カプチーノはまあ、あるけどー」

カフェラテより、少しコーヒーが濃いのがカプチーノだったりする。
ラコルテで頼んだこともあるが、稜にはコーヒーが濃かった。
カプチーノよりミルクが多いとされるカフェラテのが飲みやすい気がして。以来、ずっとカフェラテだ。
エスプレッソに比べたら、カプチーノは飲めない訳ではない。

「え、じゃあカプチーノを...」

「残念だけど、それも今はナイなぁ」

「え?」

今さっきあるって。

「カプチーノって、こっちじゃ朝の飲み物なんだよね。だから、夕食のメニューには載ってない」

「えー!」

今度は声を潜めたまま驚く稜に、羚汰がくすくすと笑っている。
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