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NEXT 【完結】
第80章 promessa
ぶさいく、だなんて失礼過ぎる!

さっきまであんな優しかったのに!!

ぷりぷり怒って、握りしめていたナプキンで顔に残っていた涙を拭う。

もう一方の手で、羚汰の胸を叩くように押しやり立ち上がろうとする。

「ごめんごめん。だって本当のことだしー」

「ひどい!本当でもそれ、今言う!?」

背を向けなんとか立ちあがろうとする稜の体を今一度抱きしめる。

「ぶっさいくでも大好きだよ」

「...っ」

「どんな稜も愛せる自信があるから、安心して」

本当にイタリア人じゃないかしら。

稜はまた恥ずかしさがこみ上げる。

「稜が、おばちゃんになって、デブデブになっても。おばーちゃんになって、シワシワになっても。ずっと、ずーーっとそばにいて大好きでいるから」

「...うん」

やっと涙が止まっていたのに、またじんわり溢れてくる。

「また泣いてんの?」

「だってー」

羚汰が稜が握りしめたままのナプキンの一部を掴んで、稜の頬を拭う。

「忙しい人だね」

「だって、羚汰がー」

振り返ったところで、唇が重なる。

「そんな稜も好きだよ」

また重なって、ゆっくりと唇が吸われる。

近づいては、視線を交わすために少し離れ。
また近づいて唇を重ねる。

「羚汰...」

そうつぶやくように言うと、次に舌が触れて。

「うん」

次にその舌が絡まって深く口づけを交わす。

動き回る羚汰の舌に、稜も夢中で絡める。

その柔らかで心地よいキスに、体の力が抜けてゆく。




ふと気がつくと、抱き合う2人の横にスタッフさんが来ていて。
その存在にふたりして驚く。

「うわっ!」「きゃ!」

何やらにっこり笑って、手に持っていたボトルと二つのグラスを渡される。

「婚約のお祝いに、このシャンパンくれるって」

羚汰が訳しながら、イタリア語で返事しながら、そのボトルを受け取っている。
稜も羚汰が持ちきれないグラスを受け取った。

「あはは。んでもって、片付かないから、部屋に戻ってくれって」

「え?」

周りを見ると、もうこの場所には誰もいなくなっていて。
テーブルは片付いて、明かりもほとんど消えている。

あとは、稜たちのテーブルだけのようだ。



お礼とお詫びを言って立ち上がり、部屋へと退散する。
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