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NEXT 【完結】
第81章 ばたばた観光
そういえば、このタイミングでプロポーズしてくれたことに驚いて。
指輪のブランドとか、いくらぐらいとかそういうのを気にしていなかった。

大きな石が付いているけれど、オパールのようで。
あまり宝石に詳しくない稜だが、そんなに高価な物とは思わなかった。
アンティークっぽいし。

きっと一昨日、クラウディアさんたちと市場に行ったときに購入したものだとばかり...。

でもここでクラウディアさんの名前が出てくるってことはー。

「ジツはさ...。クラウディアからもらったんだ。その指輪」

やっぱり。

「代々伝わる指輪だけど、そんな高価なモノじゃないって聞いてたんだけどー」

「代々伝わる??そんなもの、貰っちゃっていいの!?」

て、本物のアンティーク?

アンティークに本物も何もないかもしれないが。
風なモノかと思っていたぐらいだ。

「うん。これ持って今すぐにでもプロポーズしろってケシカケられて...」

けしかけられた?

そんな言葉が出てきて、思わず驚いて羚汰を見る。

羚汰が、やっべという顔を一瞬した。

「あ、いや。その...。ちょっと、聞いてくる」

呆然としている稜を残して、羚汰は先ほどのマダムに話しかけに行った。


高価なモノと、言われて指輪を眺めると、本当にそう思えてくるから不思議だ。

確かに。
昨晩指輪をもらった時は夜遅かったのもあって、ここまで色んな色がしていなかった気はする。

楕円型の石は、全体的に白っぽく光にかざすとキラキラと光り輝いている。

その色は角度によって表情を変え、見る度に違う表情を見せる。

「稜、降りるよ」

そう声を掛けられて、手を下ろすと。
いつの間にかボートが桟橋についていて。
羚汰が船長さんに手伝ってもらいながらスーツケースを降ろしている。

他のお客さんたちと違って、稜たちはこの港からほど近い駅に向かい、そこから電車で首都を目指すのだ。

「指輪のハナシは、電車に乗ってからするよ」

「え、ちょっと」

揺れるボートから、助けてもらってなんとか桟橋におりる。

チャーオ!と元気な挨拶をして、ボートが離れて行った。

稜も慌てて「チャオ!!」と返すと、ボートのみんなが笑顔で返してくれる。


「さて。行くよ。あんま時間ナイ」

羚汰に言われて、スーツケースを引いて歩き出した。
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