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第81章 ばたばた観光
人の波に飲まれながら、なんとか羚汰とはぐれないように歩く。
スーツケースもあるので、移動が大変だ。

「人多いとスリとか置き引き多いからね」

そう念を押されて、余計ガッチリ荷物を持って移動する。

人ごみの中をなんとか移動して、タクシー乗り場に辿りつく。

駅からさほど遠くないホテルへ一旦移動だ。


タクシーからの景色は、南部の街とはまた違う街並みで。
また、車や路面バス、路面電車をはじめ。2階建ての観光バスも歩いている人も多くごった返している。
あちこちに、歴史的な建物や彫刻が踊る噴水があったり、銅像があったり、塔のようなものがあったり。

景色に目を奪われていると、羚汰が目につくものや通りの名前を教えてくれる。
だけど、数が多くてあまり覚えてられない。
それほど次から次へと、見るものがあった。


あっという間にホテルに着いて。
建物はこじんまりしていて、入口も小さいが、ロビーは格安クラスにしては小奇麗で素敵な雰囲気だ。
誰もロビーに居ないので、ベルを鳴らしてホテルマンが出てくるまで待つ。
随分待ってやっと出てきたホテルマンになんとか荷物を預け、また街へ繰り出す。

「あー。お腹減った!!」

お昼の時間はとっくに過ぎている。

まだ周りをキョロキョロ見渡して足が止まりかける稜の手を、笑いながら羚汰が引っ張り早く歩くよう促す。

「ほら、こっち行くよ。この先にあるバールでご飯しよ」

「バール!」

散々話には聞いていて、ガイドブックでも出てきていたバールに、そういえばイタリア来てからまだ行ってない。

「あはは。確かに」

何故なのかと聞くと、大した理由はないらしい。
最初に行った街はピザのが有名だったし、夜は物騒な上クラウディア家だったし。
島では、名産がレモンだったりと。
バールを利用するタイミングを失っていた。

「ふーん。あ、カフェラテあるかな?」

「だからー!カフェラテはないって。説明したじゃん〜」

そうだった。
カフェラテはアメリカの飲み物。

「あー。じゃ、カプチーノ?」

「残念だけど、昼過ぎてるからね。どうかな」

言い合いをしているうちに、そのバールに到着した。

間口が狭く、細長いお店だ。
お昼はゆうに過ぎているのに、中にも外にも人が多い。

「混んでるね。座れるかな?」

「奥は空いてるっしょ」
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