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第81章 ばたばた観光
そういう羚汰だって同じだけ歩いているはずだ。

「羚汰は、痛くないの?」

「んー。まあ、疲れたけど。稜をおんぶして帰って、セックスする体力はまだ充分残ってるよ」

ワイングラスを傾けながら、サラリと言い放つ。

「ちょっと!」

日本語が通じないと思ってもやはりヒヤヒヤする。

「あ、でもこの後、もう1箇所行くからね」

思い出したように羚汰が顔を上げる。

「えっ」

もう今日は帰りたいかも。
熱いお湯に浸かって早めに眠りたい。

「稜が、イタリア来て、いっっっちばん行きたがってたトコ。最後に取ってあるんだ」

どこだろう。
お城も見たし、有名な教会も行った。

あと行ってないのはー。

「闘技場?」

「違うよ。それは、反対方向だから、明日行く予定。もっと素敵なトコ!」

いくつか思いついた場所を言ってみるが、どれもハズレらしい。

「えー。どこ?気になる!」

「おかしいなぁ。あんなに行きたがってたのに」

楽しそうに羚汰が笑っている。
悔しいけど全く思い出せない。

思い出せないまま美味しい食事は終わり、少し元気になってその場所へ向かう。


「...ここって」

「そ!スーパー!」

およそ観光客が来そうにない地元のスーパーだ。
街中の割に広く、大きな棚が沢山列んでいる。
その棚には溢れんばかりの商品があって、当然ながらどれもイタリア語だ。

お土産を買うところを羚汰にリクエストしていて。
それならスーパーがいいよと、日本にいる時に勧められていた。

「思い出した?」

「うん!わぁ!見て見て、スゴイ!!」

日本と明らかに違う商品の数々に、驚くと同時に楽しくて仕方ない。
カラフルなパスタや、お湯のなかに入れて簡単に出来るレトルトみたいなの。
ドライトマトや乾燥ポルチーニ。
チューブのタイプの各種ソースや、アンチョビ。
オリーブオイルは種類や大きさ形が様々並んでいるし。
街中であれほど沢山見たお土産のチョコは激安で置いてある。
朝食用のパンに塗るタイプのチョコや、ブラッドオレンジのジュース。
ワインも棚2つほど使って山ほど置いてある。

これも。これも。それも。

と、ワゴンに乗せていたら、簡単にいっぱいになった。

「稜、買いすぎ〜」

そう言いながら羚汰がゲラゲラ笑っている。

「だって。お土産だもん。ね、ワインどれがいいかなぁ」
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