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NEXT 【完結】
第83章 斎藤家
お腹が空いて目が覚める。

羚汰はともかく、自分は飛行機でもしっかり寝たのに、またもや爆睡してたらしい。
喉も乾いたし、起きよう。

羚汰はまだ眠っているようだ。

しかし、どのくらい眠っていたのだろうか。

身を乗り出して、サイドテーブルのどこかにあるだろう時計を探す。

ついさっき深夜を回ったところだ。
ベッドに入ったのが夕方前だったからー、もう6時間以上は眠っていたことになる。

「何?起きるの?」

言葉と同時に羚汰が腰にしがみついてきた。
まだ起きたてのかすれた声がなんとも色っぽい。

「ひゃ!もう、驚かせないで!」

「毎回びっくりし過ぎじゃね?」

腰に顔をつけたまま羚汰が笑っている。
その振動がくすぐったい。

羚汰の手が体を今にも這いそうで、慌ててなんとかそれを振りほどいてベッドから降りる。
まだ完全に起きてないようで、助かった。

「1度起きて、何か食べよ。お腹空いちゃった。喉も乾いたし」

「ん。確かにー。今何時〜?」

飛行機の中で食事を取ってから、もう半日以上になる。
流石の羚汰もよく眠れたらしく、ベッドの中で大きく伸びをしながら起き上がった。

「すっげーよく寝た!」

窓際にほど近いデスクにある、ホテルの案内をパラパラとめくる。
案の定、ホテルにあるレストランなどの営業時間はとっくに過ぎている。
ルームサービスのページも見るが、その利用時間も過ぎていた。
深夜のサービスはナイらしい。

「ま、外出たらどこか食べるとこあるよ。とりあえず、シャワー浴びてくる」


交代で急ぎシャワーを浴び、深夜の街に繰り出す。

大きな街だが、時間帯もあって静まり返っている。
程近くに深夜過ぎまでやっている居酒屋があり、なんとか食事にありつけた。

安い学生向けのチェーン店のようだが仕方ない。
コンビニよりはマシだ。
ありふれた居酒屋メニューをいくつか頼んでみたものの、想像していたより随分美味しかった。
日本食が久しぶりだったからかもしれない。

沢山食べる羚汰につられて、稜もついつい箸がすすむ。

ホテルに帰るのが億劫になるほどに。

手をつないで、行きとは明らかに違うペースでホテルに戻る。

「うー。お腹いっぱい〜」

「このままぐるっと散歩して帰りたいけど、夜遅いしなー。ま、運動は帰ってシたらいっか!」

羚汰が繋いだ手をにぎにぎっとする。
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