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NEXT 【完結】
第83章 斎藤家
「はいはいはいはい。ボクもいるよ~」

キッチンから、大きな皿にスイカをカットしたものを抱えるようにして男性が現れた。

「あ、ぷりんす~!!」
「プリンス、向こうお片付けしてるんじゃなかったの??」

それまで母親にくっついていた兄弟が、プリンスと呼ぶ人物に駆け寄って行く。

「リョウ来ること聞いたからね」

少しがっちりした体つきに、笑顔がにこやかで子どもたちに懐かれているのもうなずける。
しかし、何故プリンス?名前がプリンス??
確かに目鼻立ちも濃いが、インドか中東系といった濃さだ。
どこかその辺の国の王子様なんだろうか??

「アリ!まだ居たんだ!」

横に座った羚汰もなんだか嬉しそうだ。
アリって、そっちが名前?もしくは名字?

「まだってシツレイね〜!ボク受かって進学したんだよ〜!!」

「稜、アリだよ。ほら、正月帰った時に面白いマレーシアからの留学生がいるって話しなかった?」

そんな話を聴いた気もする。

「えー。あんなに家族が恋しいって言ってたからさぁ。てっきり帰ったのかと」

「家族、来ることなりましたんです!」

カタコトながら少し早口のアリの話を要約すると。
もう2年、大学に通うことが決まったので、マレーシアから奥さんと子どもを呼び寄せることにした。
手続きに手間取ったが、来月2人はやってくるらしい。
近くの2DKをもう借りていて、少しずつ荷物の移動もはじめた。

「そうなんだ!凄いじゃん!」

「はいっ!」

明らかに見た目はアリのほうが年上そうなのに、羚汰がタメ語でアリが敬語なのが可笑しい。
アリは稜が思った見た目と違って若いのだろうか。
それより、まだ横でプリンスプリンスと騒いでいる兄弟が気になる。

「ね、なんでプリンス?どこかの王子様?」

こそっと羚汰に聞いたつもりが、皆に聞こえたらしい。
大人たちは笑ってい出し、子ども2人が得意になって説明を2人同時にはじめた。

「プリンス・アリだよ!しらないの〜?」
「映画に出てくるアリはね、プリンスなんだよ」
「まほうつかいがね、でてきて、じゅうたんがびゅーって」
「本当の名前はアラジンなんだけど、王子様の時はアリなの。だから、アリはプリンスなのわかる?」
「プリンス、アーリ〜〜♪」

何やらアリも一緒に歌いだし、部屋の中を歩きーというか小躍りで回り出す。
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