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第84章 パイプベッド
その講釈の合間に、兄弟がトランプを持ってきて対戦しようとババ抜きがはじまった。

顔はお父さんのほうを見て時折相槌を打ちながら、ババ抜きをしないといけない。
案の定、上の空になり、ババを引き当ててしまう。

そして、そんな様子をじっと見ていたユウマが立ち上がり、こう言い放つ。

「じーじ?いまね、トランプしてるから、じゃましないで?」

後からトランプを出してきたのは子どもたちなのに、まるでそちらのほうか優先のような口振りで。
誰か大人の真似っこなんだろう。
妙に大人びてはいるものの、少し舌っ足らずなセリフが可愛らしくて、憎めない。

「お...そうか」

「ほら、じーじもここすわって」

自分のいた位置に座らせ、そのあぐらの上に入り込む。

「おっ、ユウマ味方つけたな!ずるいぞ!」
「ほんとー。ユウくんかしこーい!」
「大丈夫。じーじ、弱いし」
「おじーさん、見えてますよ」

仲良さそうな家族の団欒に、いつの間にか稜も入っていてほっこりする。
隣の羚汰を見ると、笑顔が帰ってきて。

いつの間にか上がっている羚汰に後ろから抱き寄せられる

慌てて小声で制しようとするも、カードを覗くフリをして抱え込まれた。

「ちょっと」
「うわー、稜。たくさんありすぎっしょ。てか、ここ揃ってね?」
「うそ」
「あ、ほら、ここも。あるじゃん」

さっきまで上の空だったから、カードが揃っているのに気づかなかった。

「またラブラブしてる〜!!」
「良いだろう〜。俺のフィアンセだからね。ラブラブしていいの」

その言葉に稜が一番驚く。
ここまで、なんだかそういった話を出来ないでいたのだ。

御両親にも、お兄さん夫婦にもまだ報告してないはず。
そう思って反応を見るも、4人とも特に驚いた風にない。

「ひぃあんしぇってなーに?」
「結婚するってこと?」
「そうだね」

稜は、崩していた足を正座し直し、姿勢を正す。

「あの、それは、ゆっくり説明をしようと...」
「稜、大丈夫だよ。皆もう知ってるから」

知ってる?何を??

「そうよ〜。リョウが、家に連れてくるって行った時からねー。おじーさん」
「うむ」
「リョウくんが、女のコ連れてくるなんてね!」
「そんなお祝いごとでもないとあの店行けないよなー」

「でも、私まだなんにも...」

「いいのよ。リョウが選んだ子なら、間違いない!」
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