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第84章 パイプベッド
「あら、私あがり!」
「ぼくもー!」

稜の変な心配を他所に、カードが少なくなってきていて、次々と皆あがってゆく。
ババを持ったままの稜は、ユウマと一騎打ちだ。

羚汰と相談してババの位置をわかりやすい高さにしてみるも、お父さんを味方につけているユウマには引っかからなかった。

「やったー!!おれのかち!!!」

小躍りするユウマと、もう1戦するつもりなのかカードをまとめだした誠一に、知世が声を掛ける。

「はい。もう終わりよー。おうち帰りましょ」
「えーー!まだいいじゃん。じゃ、もう一回!せめて!」
「きょうもじーじのとこおとまりする!」
「だめよ。今日は、リョウくんたちがお泊まりなのー」

聞けば、羚汰の部屋が普段、誠一とユウマが来た時の部屋になっているらしい。
こんなにおじいちゃん家に泊まりたがっているのに。
稜たちが、ホテルに泊まればすむことだ。

「いーのいーの。すぐ隣なんだからー」

敷地の中に、ファミリー向けのアパートを建てていて。
その1階の角に、修太朗ファミリーが入居している。
歩いて数歩の距離だ。
しょっちゅう泊まりに来ているらしい。

「おねえちゃ。おとまりなの?あしたのあさもいる?」
「うん。お泊まりしてもいいかな?」
「いいよ!じゃあ、またあしたあそんだげるね!」

得意そうな顔をして稜と手をつないだユウマが、羚汰に頭をつかまれ離される。

「なにすんだよーぉ!!」
「えらそーに!だから、このおねえちゃんは俺のだって」

小さな子に対抗して羚汰がすねている。

「ほら、ユウマ帰るぞー!お風呂まで競争だー!」
「まってー!!」

既に玄関で靴を履いている父親の修太朗と兄の誠一の後を、ユウマが急いで追った。

「リョウのばーか!!あしたおぼえてろよ!」

と、覚えたばかりのセリフなのだろう。
決めポーズをしつつもたどたどしく、そして慌てて走り去った。

カードをしまっていると、知世はまだ残るのか、アルバムを部屋の隅の硝子棚から出してきた。

「ねぇ。リョウくんの子どもの頃の写真見たい〜??」
「見たいです!!」
「うわ。やめて!」
「リョウくん、かわいーでしょー!!」

今のユウマぐらいの羚汰が、イギリスなのたろうか、それっぽい公園で遊んでいる。

「かわいい!!」

幼いが、その中に今の羚汰も当然ながらちゃんと居る。
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