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NEXT 【完結】
第18章 露呈
「俺は、別れない」




....は?




稜が顔を上げる。



「別れないから」


そう言うと同時に、稜を強く抱きしめる。



「稜が別れたくても、俺が別れない。離さない」


「...まって」

「待たないよ。やっと、やっとカレカノになったのに、お願いだから別れるとか言わないで」


「?だって」


「何がダメ?直すから。稜の言う事、なんでも聞くから。エッチな事するなっていうなら、もうしない。だから、...だから、お願い」

苦しいほどに抱きすくめられ、頭が回らない。


「...別れたいのは、羚汰でしょ?」

「はっ?俺、そんな事言ってない」

「だって、さっきから謝ってばかりで。それから黙って...」


「ごめん。違う!違うんだ。俺、どうしたらいいかわからなくて」

「?」

「好き過ぎて。その、はじめてなんだ」

「???」

「その、高校の時から、その彼女らしきコはいたんだけど。俺から好きになったの初めてなんだ。だから、その、どうしたらいいかわからなくなって」

「...?」

羚汰が床にへたり込んでいた稜を起こして、ベッドに座らせる。
深くため息をつきながらすぐ隣に羚汰も座った。

「不安にさせてごめん。嫌いになったとかじゃないし、別れたいワケじゃないんだ」

今まで余裕のあるキザな羚汰しか知らなかった稜は黙って驚くしかない。


「あー、もう。どうすればいいのかわからな過ぎる」

並んで座る羚汰の手を無言のまま握る。

羚汰の手が、きつく握り返す。

「稜、好きだから。すっげー好き過ぎて、嫌われるぐらい好きだから」

「何それ」

羚汰の表現がおかしすぎたのと不安がほんの少し去ったので、稜は笑いがこぼれる。

稜が少し笑ったのを見て、羚汰も少しだけ落ち着いたようだ。


「今まではさ、そのエッチだけ、だったんだ。彼女とすることって」

羚汰がぽつりと話し出す。


「だけど、稜にはそれはしたくない」

「...うん」

大切に想ってくれるということだろうか。さっきまでの不安がなくなった訳ではないが、じんわりと温かくなる。

稜は後ろからリョウタを抱きしめる。

「でも、稜に会ったら、すっげーシタくなる。一日中だってセックスしたいし。稜を俺でめちゃくちゃにしたい」

羚汰の前にあった手を掴まれ、キスを落とされる。
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