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NEXT 【完結】
第19章 羚汰の部屋
シャワーから出る。
下着を着けて、パジャマにしているワンピースを着る。
ここの数日、羚汰と過ごしすぎて洗い替えがなく、秋モノだが仕方ない。
上にパーカーを羽織る。
手鏡で、髪を直す。髪は羚汰の部屋に来る前に入ったシャワーで洗ってあったのだ。

ドアを開けると、すぐにコーヒーのいい匂いに包まれる。

「いい匂い〜」

「カフェラテ、飲むでしょ?」

「うん!」

「もう出来るから、ソファーに座ってて」

部屋の赤いソファーに座る。

電球を取り替えてあげた1ヶ月ほど前と、同じシチュエーションだ。
あの時と違うのは、2人が恋人同士になったということ。

なんだか恥ずかしくなって、ソファーにあったクッションを抱き抱えて顔をうずめる。

ぷっと笑い声がして、顔を上げると、隣にカップを持った羚汰が立っていた。

「何してんの?」

そのままソファーの隣に座り、テーブルにカップを置く。
小さめのソファーは、2人の距離がぐっと近い。

「なんか...1ヶ月ほど前と一緒だなって」

「そうだね。稜も同じ服だし」

「え?」

そう言われて、自分の服装を見直した。
確かに同じ服。

「ホントだ。気づかなかった!」

「そうなの?俺は、部屋に入った時にスグ気づいたよ」

「よく覚えてたね〜」

「そりゃあ、好きな子が初めて部屋に来た時の事は忘れないよ。全部覚えてる」

カップに口をつけながら、さらりと羚汰が言った。
同じくカップを持ち上げようとした稜の手が止まる。

「...好きな子?」

それって、あの時にはもう?

一気に恥ずかしさが込み上げる。

「電球代えてなんて言って部屋に上げるなんて、姑息な手段だったけど。引っかかったし」

そう言って、にやにやと笑っている。

「!!そーなの?電球代えれないって嘘??」

「いや、嘘じゃないけど。あの時言ったほど、困ってはなかったかなー?」

「!!」

「怒らないでよ。ほら、カフェラテ飲んで?」

怒ってはない。怒ってないけど...。

勧まれるがまま、カップを手にする。
そこには、ラテアートでハートがいっぱい書いてあった。

「もうキャラものは諦めたんだ。俺、絵が下手だと今更ながらに気づいたから。どう?こーゆーの女の人は好きでしょ?」
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