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NEXT 【完結】
第20章 ウワサ
「羚汰は、実家どこなの?」

話題を変えたくて稜が話をふる。

「Y市」

新幹線や電車を乗り継ぐか、飛行機で行くようなところだ。
それに、ここの県より都会だ。都内にも近い。

「なんでK大来たの?都会に一杯大学あるでしょ」

「うーん。まぁ、色々あってさ...」

そういえば、千夏が言ってたっけ。
“地元にいれなくなって、コネでK大に入った”って。

「ごめん。変なこと聞いちゃった。忘れて」

「いや、そんな事ないんだけど...なんかカッコ悪くて、言い出しにくくて」

凄く言い出しにくそうにしている。
千夏から聞いて知ってるのを言った方がいいだろうか。

「ごめんね。千夏から、その...聞いてた、そういえば。ザクっとだけど」

「えっ!?」

「ウワサで」

「ウワサ??って、どの???」

どの、ってそんなに沢山あるの?
何かスゴイ動揺してるし...。

「えっ、詳しくは聞いてないけど、その、大学ではちょっとした有名人で、去年までブイブイ言わせてたって...」

「ブイブイ??うーん。...ブイブイってなんだそれ」

羚汰は、ウワサの内容に苦笑している。
でも否定はしないということは、ウワサは本当なんだ。
なんか、私まで冷や汗かいてきた。

「...まぁ、確かに。去年までは、ちょっと遊んでたけど。でも、今年から心を入れ替えてちゃんと勉強してるから!」

羚汰が、稜の手を握り力説を始めた。

「ウワサとかじゃなくて、今の俺を見て。稜に嫌われるのは嫌だ」

「うん。ごめんね」

稜は羚汰にだきつく。

「...しかし、俺の事、調べてたの?」

どきりとする。

「う...。千夏がね、親戚にK大の子がいるからって」

「千夏って、うちに一緒によく来る人?」

「うん。背が高いほう」

「そっか...」

「ごめん」

「え?なんで謝るの?俺、ちょっと嬉しいんだけど」

え?嬉しい?

驚いて抱きついていた腕を離して、羚汰を見る。

「稜が、俺の事知りたいって思ってたんだーって」

「羚汰...変だよ」

「そう?」

今度は羚汰が抱きつく。

「変でもいいの。稜が好きだから」

理由になってない理由に、思わず笑ってしまう。

羚汰の好きがくすぐったい。


「やっと笑った」

羚汰がホッとしている。

2人は笑ってキスをするー。








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