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第22章 カップルとしての初デート
稜の会社は、制服もなくそんなに厳しく言われないが、暗黙の了解で膝丈ぐらいの地味目なスカートをみんな穿いている。

上はブラウスにニットのカーデガンだったり、ニットのアンサンブルだったり、無難なものが多い。

5年ほど前までは制服が支給されていたのだが、今の時代の流れだとかで廃止されてしまった。

制服の場合は、好きな私服を着て行って職場の片隅にロッカーで出来た仕切りがあり、そこで着替えていた。

今は制服がなくなったので、ロッカーもなくなりその仕切りも取り払っている。

「色々大変なんだねOLさんも」

「地味な服ばかり着てたら、数子さんがうるさいのよね」

数子には“若いんだから明るい色を着なきゃ”と、普通のお局様とは違う感覚で窘められる。
事務所では数子が一番派手なぐらいだ。

「じゃ、俺部屋で待ってる」

「うん。なるべく早く帰るね」

ふと、夫婦っぽい会話になってることに気付いて赤くなる。

「ん?」

羚汰が覗き込む。

丁度電車が、稜が降りる駅に着いた。

「じゃ、あとで」

「うん。行ってらっしゃい。お弁当ありがと」

ドアが閉まり、このまま電車に乗って大学まで行く羚汰と、しばしドアを挟んで手を振り合う。


電車が走りだし、稜も会社に向かおうと数歩歩いたところで、会社の同僚の里奈と目があった。

「!里奈ちゃん!」

「高崎さ~ん?見ましたよ!」

里奈は、少し前に気付いて足を止め稜を待っていたっぽい。

「えっ」

「相手までは見えませんでしたけど、恋人ですよね!?今の!」

稜はどう返事していいかわからず、会社に急ぐ。

「やっぱり!!いつの間に!!」

稜が赤い顔をして無言なのを肯定と取ったらしい。

「それで、マサトシくんをフッちゃったんですね~。ちょー納得!!」

フったって大袈裟な。
ちょっと食事を断っただけだ。

「あーあ。超ショックを受けるだろうな。マサトシくん。まだ諦め切れないってカンジだったから」

「!」

驚いて思わず里奈のほうを見てしまう。

「気になります~?」

「...」

「土曜日にフットサルの練習試合があって、それをみんなで見に行ったんです。マサトシくんは仕事だったみたいで、そのあとの飲み会からですけど」

そういえば、みんなフットサルの仲間って言ってた。

「これは女子会でのネタが出来たー」
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