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NEXT 【完結】
第26章 溺れる
「ラコルテ、行きにくくなるじゃん...」

皆にバレてるなんて、凄く恥ずかしい。
しかも、毎日早く帰ってシテるんだってこともバレている訳で...。

「えー!なんで?そーいや、最近お店来ないね。え?ひょっとして、避けてる?」

「別にそーゆー訳では...」

ラコルテは好きだけど、千夏たちに会う度には行ってない。
前回は日本料理だったし。

「明日千夏たちに会うけど、明日は最近駅前にできたカフェに行く予定」

「あっ、ひょっとしてフレンチトーストの有名な?」

最近、大きな駅のすぐそばのビルが改装して、いくつか新しい店舗が入った。
その中に、都会で有名なフレンチトーストの美味しいカフェが入ったのだ。
オープンして一ヶ月近くになるが、毎日大行列らしい。
新しいモノが大好きな千夏が、1時間でも並ぶんだと張り切っていた。

「いーなー!!お土産買ってきて?」

「持ち帰りなんてあるのかな?」

フレンチトーストやパンケーキなんかは、持ち帰れるイメージがない。

「羚汰、甘いもの好きなの?」

そういえば、いつかもホットケーキ食べて帰った時に、匂いがすると羨ましがって食べたいと言っていた気がする。

「うん。甘いものも、辛いものも、お酒も大好き」

「そうなんだ。...わかった。お土産売ってたら買って帰るね」

「やった!」

喜びはしゃぐ羚汰を見て、やっぱり若さを実感してしまう。
時折、そんな風に考えてしまう自分が嫌になる。

「...るの?」

「え?」

ぼんやり歳のことを考えていて聞き取れなかった。

「2人は、俺たちが付き合ってるの知ってる?」

「...まだ。明日会って言うつもり」

「...そう」

羚汰が一転して少し寂しそうな顔をしている。

「LINEとかで伝えるのも変かなと思って。会って伝えたほうがいいかなって」

「...ならいいけど。なんか稜って、俺と付き合ってるの隠したいのかと」

一瞬返答に困ってしまう。

羚汰が同じ社会人なら。年がせめてもう半分でも近ければ。
隠すことはない。堂々と胸を張ってみんなに紹介する。
やっぱり学生なのは凄く稜を臆病にする。

「そうかも...」

「えっ」
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