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第28章 甘い時間
「で、結局、どのケーキ食べるの?」

棚から皿とフォークを出しながら稜が聞く。

羚汰は、コーヒー豆を用意しながらブルゾンを脱いでいる。

「え?全部食べるよ」

「全部!?」

「稜もちょっとは味見するでしょ?」

「...うん」

若さってすごい。

稜が買ってきたケーキは、どれも小さくはなく、そこそこの大きさだ。
カロリー的に考えたら、3つでランチどころか晩御飯ぐらいにはなる。
もう12時になろうとしている深夜に食べる量とは考えられないのだ。

持っていた小さめの皿を戻し、大きめの皿に3つ並べて置く。
フォークを2つ持って、ソファーに移動した。


「で、どうだった?」

「えっ」

稜はドキリとする。

「フレンチトースト、美味しかった?」

「あ...うん。甘かった...」

千夏たちに相当びっくりされた件かと思った。

有希子は年の差を気にしないと言ってくれたが、千夏はあまりいい印象ではなさげだった。
最後には2人とも、応援してくれるようだったが。

「...不味かったの?」

「へっ?」

「眉間にシワが」

羚汰がカップを持って稜の隣に座る。

「ううん。美味しかったけど、すごい甘かったから。次はいいかなーって」

「えー、そうなんだ。行ってみたかったなー」

カフェラテのカップをテーブルに置きながら、羚汰がすごく残念そうな声を出す。

「?行ったらいいじゃん。友達と」

「えっ、男と行くのヤダ。そーゆートコは行くとしたら、彼女と行くモンでしょっ。美味しかったら時期をちょっと開けて、今度は一緒に行こうかと思ってたのに~。そんなに甘いのか...」

確かにそう言われてみれば、男性のグループなんていなかった。
というより男性は1割ぐらいで。しかも、彼女に連れてこられた感満載だった。

「そっか。...ごめんね」

カップルとして出掛け慣れていないので、言われないとピンと来なかった。

羚汰がにっこりほほ笑む。

「ううん。いいよ。その代り、新しいカフェが出来たら、今度は俺と行こうね」

「うん」

「さて、何から食べようかな~」

「ここのショートケーキ、挟んであるイチゴがスライスじゃなくって、おっきいのがそのままなんだよ。ほら」

「ホントだ!イチゴだらけ」

「んでもって、こっちは~」

2人で、3つのケーキをつつく。
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