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NEXT 【完結】
第33章 wrong gossip
やっぱり羚汰と一緒にいたい。


稜はそう感じていた。


とりあえず、やっぱり話をしないと。

子どもの事も。

聞かなきゃ。


...どう切り出すかが問題だけど。




どうやって話をしようかと、考えながら仕事をしていたら
ミスを連発し、大して忙しいわけでもないのに残業をするハメになってしまった。

定時であがる数子に、軽く不審がられる。

「珍しいねぇ。...彼氏と喧嘩でもした〜??」

なんでこう、数子さんは人の事に敏感なのだろう。

「あら。当たりなの?」

「...喧嘩じゃありませんから」

身を乗り出して食いつく数子に、軽くイラついてそう返事をしてしまう。

「ダメよー。クリスマス近いんだから仲良くしなきゃ」

そういう問題ではない。

かなりイラっときたのが伝わったのか、それ以上は踏み込んでこず、そそくさと会社を後にした。

他の事務員も次々にあがり、営業が何人か出掛けたままなのを除けば、稜一人になる。

事務所に一人になることは珍しい。
流石に営業時間外に電話は鳴らず、静かな事務所がなんだか心地いい。

とりあえずミスの分の書類を訂正し印刷し終わった。
ミスした書類をシュレッダーする音が、静かな事務所にこだまする。
そのバリバリとした音がなんだかすっきりして、溜まっていた他の書類もシュレッダーにかける。
なんだか楽しくなって、古くなったパンフレットなんかを探し出してそれもシュレッダーにかける。
書類よりもゴツイ紙で出来ているパンフレットは、より一層バリバリと音がして、その音が心地いい。

「...さん、高崎さん」

びっくりして振り返ると、そこには営業から戻った谷本社長がいた。

「大丈夫ですか?」

「え!あ、はい」

「それならいいですけど。シュレッダーは明日でもできますから、早く上がってくださいよ」

「そう、ですよね。あはは」

社長は、いつもより少しだけ挙動不審の稜を不思議に思いながらも自分の机に行って書類整理をし始めた。

散らばったシュレッダーのゴミを拾いながら、ふと社長に相談してみようと思い立つ。

穏やかで物静かな社長だが、様々な顧客を集め一代で事務所を開業した人物だ。
色々な顧客と渡り歩いてきたに違いない。

「あの、社長。今お時間よろしいですか?」

「はい。何ですか」
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