この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
NEXT 【完結】
第33章 wrong gossip
羚汰が照れてしゃがみこみ、腕を自分の顔に回して押えるようにして隠している。

「なんかめっちゃ恥ずかしい」

「そうなの?花束が??」

しゃがんだまま、顔をあげて稜を下から覗き込む。

「女の人に花買ったの初めて。てゆーか、花屋とか入ったのすら初かも。めっちゃ緊張した」

「うふふ。凄く嬉しい。ありがとう」

「うん。...よかった」

両手で花束を持つ稜の手の上から、羚汰が包み込むように手を重ねる。

「この2週間、俺ちゃんと稜の彼氏出来てる?」

「えっ?」

言われた意味がわからず、目をぱちくりする。

「言ったじゃん?カレカノは初だって。だから...ちょっと不安になって」

羚汰が苦笑してそう言う。
いつの間にか、土で汚れるのも厭わず跪いている。

「ちょっと、っていうか、ジツはだいぶ不安。稜が嫌になってたりしないかなー、とか。俺の事飽きてきたりしてないかなー、とか?」

「...そんな!」

「自分でもびっくりなんだ。俺ってこんなに臆病だったんだなって」

いつも自信に満ち溢れているように見えて、そんな風に思っていたとは全く気付かなかった。

「何か不満とかない?直して欲しいこととかさ。稜に相応しい彼氏になれるように、...全部は無理かもだけど、直すよう努力する」

急にそんな風に言いだした羚汰に戸惑い固まる稜の頬を、右手を伸ばしてそっと撫でる。

「年下で頼りないかもしれないけど、頼って欲しいし。俺、ホント稜の為なら何だって頑張るから」

優しい微笑みと共にそう言われて、胸の中に急激に熱いものが込み上げる。

「...羚汰っ!」

跪く羚汰に勢いよく抱き着く。

「ちょっ、危なっ!」

ブランコから飛びつくようにして抱き着かれ、羚汰はしりもちをつく。
コケながらも稜を抱きしめて、なんとか倒れ込まずにはすんだ。

「...またタックルされた」

くっくっくと笑いながら、稜の頭を撫でる。

「ううっ。羚汰っ...」

「何?泣いてるの?泣かなくてもいいじゃん?」

体を持って顔を覗きこみ、少し笑いながら溢れている涙を指先で拭う。

「それに、この体勢寒いからさ。ちょっと立ちたい」

羚汰はお尻が完全に土についてしまっている。
稜も羚汰に体を預けているとはいえ、長いコートを敷いて膝立ち状態だ。

乾いているとはいえ、真冬の土は冷えまくる。
/1240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ