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NEXT 【完結】
第33章 wrong gossip
抱きしめられ、頭を撫でられながら、なんとか涙が止まった。


子どもの話は、丸っきりのデタラメ...。

なんだかすごく安心した。

子どもがいてもいいって思ったけど、いないとわかった今、やっぱり安心している。

隠されていたわけでもなかった。

そっちの安堵のほうが大きいかもしれない。


「...落ち着いた?」

覗きこまれて、微笑まれる。

羚汰も誤解が解けてほっとしているのだろう。


「うん...。ごめんね、変な事聞いて」

「何でも聞いてくれていいんだよ。ただし、抱え込むのやめて。お見合いのこともそーだし、今回の事も。早めに言って欲しいな」

「...うん」

「そんなに俺、頼りない?ってか、信用ない?」

また羚汰の眉間に軽く皺が入る。

「そういう訳じゃないよ!」

「じゃあ、なんで...」

「怖かったの。...私のほうがもっと不安だよ。羚汰が、飽きてきたりしてるんじゃないかって。年上だし、地味だし、その上見合いのこととか、今回の事とか聞いたら...。離れて行っちゃうと思った...」

また溢れそうになる涙をなんとか堪える。


「んなことあるわけないじゃん!!」

今日何度目かわからないぐらい、羚汰にきつく抱きしめられる。

「あー、もう稜、わかってなさすぎ!!」

「だって...」

「最初に言ったじゃん?歳の差とか関係ないって。稜、気にし過ぎ!なかやまのおっちゃんたちも歳の差カップルだけど、めっちゃ仲よくうまくやってるじゃん」


さっき、おばちゃんがポロリと言ったのには、2人は4歳だか5歳だか6歳だか、離れているらしい。

「もう忘れた。この年になったら、いくつ離れてるとか全然関係ありゃしないからねぇ~」

なかやまの夫婦は60代後半といったカンジだ。
確かに年配になれば、気にならなくなるかもしれない。

だけど、11歳の差は大きい。
しかも、今のこの年代にはとてつもなく大きい気がどうしてもしてしまう。

「...だって!」

「あー、もう“だって”はナシ!禁止!!歳のこと気にするのも禁止!!」

「...」

「今の俺がどれだけ稜の事が好きか、わかってるでしょ?」

稜は真っ赤な顔でうなずく。

この不安定な数日間、どれだけ羚汰に甘えてしまっていたか。
その間も羚汰は変わらず愛情を示してくれていた。

「それだけ信じて?」
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