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第37章 クリスマスの奇跡
生年月日?

...え???

この生年月日は!!


「そ。今25歳で、今度の2月で26歳」



19歳と思ってたけど、25歳???

11歳年下と思っていたけど、5歳下なだけ??

今までが随分下だったから5歳という歳の差がすごく少なく思える。


「会社の後輩さんたちにも、俺の事26歳って紹介してたし、知ってると思ったんだよね~」

!!!

そういえば、桃香に聞かれたときに苦し紛れに26歳って答えた。

しかも、この間のカラオケでそれが羚汰にバレて...。

それで、あの時羚汰は何も言わなかったのか。


「まさか、19歳だと思ってたとは...」

羚汰がくっくっくと笑っている。

「だって...」

「俺ってそんなに若く見える??」

稜の顔のすぐ傍まで羚汰の顔がやってくる。

見える!見えるよ!!!

「それとも19歳のがよかった?」

「...そんなことない」

にっこり羚汰が笑う。

「稜、一回りぐらい歳上としか付き合ったことないって言ってたじゃん?だから歳のことあまり口にはしないようにしてたんだよねー」

それは稜も一緒だ。
11歳も離れてるのを意識しまいと、年齢差のことは口にしなかった。

「19だとしたら、11歳差か...。ま、俺は何歳差あっても稜のこと好きなってた自信あるけどね」

羚汰が笑って稜の髪をくしゃくしゃと撫でる。

「25歳...」

「うん。もうすぐ26だよ。稜とは、5歳も違わない。4歳と10ヶ月?」

稜の誕生日は5月だ。



「...カフェラテでも入れよっか。ゆっくり整理して?」

そう言って、羚汰が離れてキッチンに行く。

今まで、羚汰のことだと思っていた噂やモロモロは、この“サイトウ リョウ”って人の事だった?

コネで入学した話や地元に隠し子がいる話は、その彼のウワサで、羚汰とは無関係ということ?

人違い...?

でも、最初の時に、羚汰に聞いたとき、羚汰も否定しなかった。

あれでてっきり、信じ込んでしまった気がする。

あの時、何て聞いたんだっけ?
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