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第41章 約束の約束
羚汰も早く温もりたいだろう、大急ぎで体を洗って、また湯に浸かるー。

ふと風呂場の外で、羚汰のくしゃみの音が聞こえる。
おそらく、稜の部屋着なんかを持って来てくれたのだろう。

「羚汰?ごめん、もう出るよ」

慌てて、湯船から出ようとすると羚汰の声がする。

「...俺も入ってい?」

「えっ、ちょっと待って。今出るから」

稜の言葉を待たずして羚汰が入ってきた。

「待てない」

「えっ、ちょっと」

入れ違いで出ようとする稜をまた湯船に追いやる。

「だめだよ。もっと温もらないと」

「だってー」

羚汰に見つめられ、観念して湯船に座りなおす。

すぐにシャワーをすませた羚汰が、座る稜の後ろに入ってきた。

「あー、めっちゃあったかいー」

そう言いながら、稜の体を抱きしめる。

「きゃっ」

分かっていても、体がびくっとなる。
普段とは違う中での肌の触れ合いに、お風呂とは違う意味でのぼせそうだ。

「も、もう出るね。羚汰、ゆっくりつかれないでしょ」

稜たちのマンションはかなり古い為、昨今のワンルーム用の風呂より少し広いが、それでも2人で入るとキツくなり胸ぐらいまでしかお湯につかれない。

稜が立ち上がろうとするも、体に巻き付いた腕が離れない。

「やだ。やっと2人で入れたのに」

羚汰は前から2人で風呂に入りたがっていた。稜が恥ずかしくてずっと拒んでいたのだ。

その事を思い出し観念して体を預けると、羚汰がますます腕をきつくまわしてくる。
温もった体に、羚汰の手足が冷たい。

「...わかった。もう逃げないから」

胸の前にある腕にそっと触れると、やっと力が緩められる。

「やっと夢が叶ったー」

そう言って、羚汰の指が稜の指と絡まる。

「んっ...夢って?」

「んー?こうして、稜とお風呂で...ね」

ただ指を絡めただけなのに、その指をにぎにぎっとされて何やら厭らしい。

ベッドでこうやって抱き合って眠ったりもしているのに、明るいからか、お湯があるからなのか、いつもとはまた違う。

すぐ傍に羚汰の顔の気配を感じるが、なんだかそちらを向けず、何気ないつもりで、体操座りしている膝の辺りを見つめてしまう。

恥ずかしくて何を話していいかわからず、黙ってしまう。

「稜...」

「はいっ、何?」
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