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NEXT 【完結】
第6章 喧嘩からの...
「ちょっと、声がおっきい!みんなまだ寝てる時間なんだから!!」

リョウは、お腹を抱えて笑っている。

「ごめんごめん」

「...っ!だから言いたくなかったのに!!」

「でも、稜さんを見て、あの両さんは連想しないけどなぁ」

「だから、やめてよ。“さん”付け」

稜の、“さん”付け嫌いは会社でも知れ渡っていて、だからみんな“高崎さん”と呼ぶ。
仲のいい千夏や有希子は、呼び捨てだ。

「えー、じゃあ、何て呼べばいいのさ?」

「...“高崎さん”で」

「えーーー、なんかやだ」

「会社の子たちにも言われたけど、今のところそれしかないから」

「ほら、会社の人達も困ってるんじゃん!」

ファミレスで桃香たちが色々提案してくれたが、ハイテンション過ぎてマトモな呼び名が思い付かず、宿題となっていた。

「じゃあー、“りょんちゃん”は?」

リョウも、桃香達のように考え出した。

「“りょんたん”も可愛いかな」

「...やめてよ、恥ずかしい」

まるでカップルみたいな呼び方。

楽しくなってきたのか、リョウが止まらない。

「じゃあー...」


そこへ、エレベーターから降りてきた人物が大きな声を出した。




「リョウ!!!」




静まり返る早朝に大きな声で怒るように呼ばれて、リョウと稜は、大袈裟なほどビクッとして同時に振り返った。

エレベーター前のちょっと広くなっている部分で立ち話していたリョウと稜は、その人物を見るー。
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