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第44章 Situation
「ふわっふわ~!!」

2人で顔を見合わせて笑ってしまう。
そのぐらいふわふわで美味しかった。

羚汰の皿に少し多めに盛っていたハズだが、稜が半分も食べきらないうちに、ぺろりと食べきったようだ。

ソファでなく、床に座ってソファにもたれていた稜のうしろの狭いところに無理矢理入り込み、抱きついてくる。

「美味しかった。お腹いっぱいー」

「え、もう食べたの。早い」

「稜がのんびり味わい過ぎなの!」

稜は、なんだか食べきってしまうのが勿体なくて、ゆっくり味わっていた。

「だって、勿体なくて~」

「早く食べて」

後ろか抱き着いたら羚汰が、アゴを稜の肩に乗せて急かす。

「えー。ゆっくりさせてよ。カフェラテも美味しい~」

羚汰の指がそろりそろりと、足をくずして座る稜のふくらはぎを撫でるようにしてスカートをめくりはじめる。

「...ちょっと」

崩していた膝を、正座にする。

「えー、いいじゃん。だってヒマなんだもん」

ただでさえ、ショーツなしでちょっと居心地悪いのに。

下からは無理だと悟った羚汰が、部屋着のワンピース越しに稜の胸を触ろうとしている。

「羚汰っ、もう食べ終わるから」

「またこの服着るし。あの注文したパジャマ届いてんだからあれ着てよ」

手を払いのけられた羚汰が、口を尖らせてワンピースを引っ張る。

「そういえば、こないだ洗ってあったね。...ごちそーさま」

「やっと終わった」

羚汰がソファに座り直し、稜の手を引っ張って膝の上に横向きに座らせる。

「え、ちょっと、なんで」

「待ちくたびれたし」

そう言って抱きしめる。

「ぎゅーしてくれるんでしょ」

そう言えば、そんな事言った気がしてきた。

いつも以上に甘えてくる羚汰が可愛くて、思わず笑みがこぼれる。

「仕方ないな~」

そう言って、羚汰を抱きしめ返す。

「はい、ぎゅーーーー!!」

力いっぱいにしがみ付き、羚汰をソファの背もたれに押しやる。

「ぐっ、苦しいっ」

「うふふふ。お望みのぎゅーだよ?」

笑いながら体を離すと、逆に羚汰が抱きしめ返す。

「りょーう!」

「あははっ、苦しいっ」

「ったく、タックルしたり、体当たりしたり...」

言葉の割には嬉しそうに、稜の胸のあたりで顔をこすり付けるようにしている。

稜は、手を引いて立ち上がる。
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