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第45章 お見合い
どうやら自慢の愛車らしく、ピカピカの某有名外車だ。

全くもって稜にはわからないが、なかなかレアな車種らしい。

「どこに行きましょうか?」

大きな体を、小さなスポーツタイプの外車に入れながら、佐々木が尋ねる。

どこも行かず、このまま家まで送って欲しい。

そう思ったが、さすがにそうはいかない。

「...お任せします」

乗り込みながら、かろうじてそう答える。

ここからだと、どこに行くにもひととおりの時間がかかる。
そうやすやすと案が出るものではない。

「お昼、食べました?」

「えっ。食べました、けど。...まだなんですか?」

1時に待ち合わせてお見合いがあり、もうすぐ2時が来る。

稜は当然のようにお昼ご飯を食べていた。


「えー。そうなんですか。お昼を食べようと思ったんですけど」

そんな。
それなら、お昼前に設定するか、食べずにいるように連絡してくれればまだ食べずにいたものを。

「...すいません」

なんで謝らないといけないのだろう。

少し疑問に思いながらも、シートベルトをはめながら頭を軽く下げた。


佐々木は、何やらぶつぶつ言っている。

とりあえず、車が走り出す。


走りながら、趣味のことや、仕事の事などを軽く質問され、答える。
興味はなかったが、相手の事も聞かないと失礼だろう。
同じ質問を佐々木にもした。

趣味は釣り書きにあった通りのようだ。

その体で本当に野球をしているのか疑問に思ったが、聞くのはやめた。

質問をされて答えていたが、段々向こうの自慢話がメインになる。
実家の医院の話で、よく稜にはわからないが、なんでも最先端のパソコンと連動したシステムがどうのこうの...。と、専門用語ばかりで、さっぱり頭に入らない。

ふと気付くと、ぐるりと海岸沿いを走ってさっきの見合いをしたホテルの近くまで戻ってきている。

ほぼ1時間を近場でぐるぐるとしていたことになる。

海岸沿いは入り組んでいて、砂浜に面したゆるやかな道もあるが、山道も多く、全体的に道はうねって走っている。

「...あの、どこに向かっているんでしょうか?」

少し車酔いをしたようで、稜が会話の合間を見つけて尋ねる。

「えー、決めてないけど」

えっ。

表情に出さないようにと思っていたが、これは出てしまった。
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