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NEXT 【完結】
第6章 喧嘩からの...
「...あっあっんっ」


いつもと変わらず激しい喘ぎ声がする。


「...やめないでっ...わかったから!...んっ」



さっきまでかなりキツイ言い争いしていたのに、数秒後には喘ぎ声...。

稜は愕然とした。

何がどうなって、セックスにもつれ込んだんだろう。


「...ああっ...んっ...はぁっんっ...」


「...もう...もうダメ...あんっ...挿れてっ!」


それからしばらくすると、ドンっと音がした。

壁の振動が始まった。

「ああっ!!...あっあっあっあっ....」


「...リョウも...はんっ...気持ち...よかった?...んっ」

その質問に肯定したのだろうか、喘ぎ声が一段と強くなる。

そこからは、言葉にならない叫ぶような喘ぎ声が続いた。


...リョウ、気持ちがイイんだ...。


稜は、今回は自分でスルことも忘れ、ただぼーっと聞こえてくる隣の音を聞いていた。
だが「気持ちがイイ」という言葉に反応してしまう。


何故かいつもとは違うショックを受けている自分がいた。


なんだろう。喘ぎ声自体はいつものことなのに。

さっきまで普通に会話をしていた人物が、セックスで乱れて気持ち良くなっているのが、ショックなのだろうか?

それとも、喧嘩からいきなり始まったから?

自分がいたことで喧嘩になってしまったのかもしれないから?


もちろん答えは出ない。
それでも、稜は考えなくてはならないような気がして、布団の中で呆然としながらもひたすら考えていた。


隣はいつの間にか静かになっている。


そのことに気付くことないぐらい、稜は放心状態でいた。
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