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NEXT 【完結】
第48章 la corte の人たち
「アイツ、初めてのスーパーが相当楽しかったってさ」

羚汰が笑いながらカバンを下ろして、ぐるぐる巻のマフラーをほどく。

「うん。すごいはしゃいでた」

マフラーをほどくのを稜も手伝う。

顔が近づいて、互いにすっと近づいてキスを交わす。

唇をゆっくり何度も触れ合わせ、次第に舌を絡める。

キスをしながら、2人でいつものブルゾンに手をかけて脱いでいくと、白いシャツに黒いベストと、蝶ネクタイが現れる。
見慣れない服装だ。

「羚汰...」
「ん。急いでたから、制服のまま帰っちゃった。バレたら怒られんだけど」

稜がラコルテで羚汰に会った時は、ランチの時だった。
土日のランチの時はピザを焼いているので、コックコートを着ているのだ。
講習会に行った時もコックコートだった。

初めて見るウエイターの制服にドキドキが止まらない。

見ると、耳のピアスも全て外してある。

その耳を触っていると、羚汰が少し笑っている。

「ちゃんとピアスはカバンに入れてるよ」

稜がプレゼントしたピアスの心配をしたのかと思ったらしい。

稜からキスをする。
嬉しそうに羚汰が返して、ゆっくり離れる。

「稜?」

「なんか、いつもと違って。すごいカッコイイ...」

羚汰の顔を手で挟んだままオデコをつけてそう言うと、羚汰がすごく嬉しそうに、照れたように笑う。

「稜がそんな風に言うの、珍しいじゃん」

そう言いながら、今度は羚汰からキスし、稜の体をゆっくりベッドに倒してゆく。

「だって...。初めて見るし。...なんか」

「...なんか?」

羚汰がベッドに横たわった稜の顔のあちこちにキスを落とす。

「執事の人、みたい」

「あは。執事?」

意外だったらしく、キスをやめて稜の顔を覗き込む。

稜は手を伸ばして、羚汰の顔を撫でる。

「うん...。すっごく、セクシー...」

顔をズラしてその指を口に入れ舐める。

「ん、じゃ、このままシよっか?」

その手を取って、指を絡めてつなぐ。

「...ん?このまま?」

「執事のワタクシめに何なりとお申し付け下さい。お嬢様」

もう片方の手を胸に当て、急にかしこまったような話し方になる羚汰に、稜が吹き出す。

「やだ、何それ〜」

「だって、稜が言い出したんじゃん」

微笑んだ羚汰がまた唇を重ね、稜の口内に深く入ってゆく。

「...んっ」
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