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第49章 la corte の人たち2
レーシックの話しに興味があるらしく、一通り説明をさせられる。

「うっ。そんなに金額かかんの。ムリ~」

「でも楽だよ~。私、レーシックする前は、0.1もなかったから、コンタクトとかしてないと全然見えなくて。お風呂とかやっぱり不便だもの」

「んー。ま、俺、そこまで悪くないし。まだいっかな」

そう言った後、羚汰が身震いをする。

「それに、目にレーザーとか考えただけで~」

「ふふふ」

意外と怖がりなのが笑えてしまう。

「でも、メガネの稜も見てみたかったな~。とってないの?」

「もう捨てちゃったよ」

「もったいな!」

「だってもういらないもん」

そう言うと、羚汰が何かを思いついたのか、ガウンを着て隣の部屋に。
また「寒い寒い」とつぶやきながら戻ってくる。

「ほら、これ」

「ん?羚汰の?」

「そ、かけてみて」

黒縁の今風のオシャレな眼鏡だ。
羚汰がかけるとオシャレだが、稜にはこれを着こなせる自信がない。
羚汰が目をキラキラして見ているので、しぶしぶ起き上がり顔に掛ける。

「どう?」

「...可愛いよ」

可愛い、までに間があった。

「うっそ~」

「見てみれば?」

ヘッドボードの向こうの鏡を指さす。
稜はベッドに乗ったまま、身を乗り出して、鏡を見た。

眼鏡に着られている風貌の自分が見える。
少し度があるので、かけてしまうとハッキリ自分の顔が見えない。

「そうかな~。なんかイモっぽくない?」

外しかけて布団に座り直すと、羚汰がシャツを持っている。

「あ、外さないで。んで、コレ着て?」

さっきまで羚汰が着ていた、バイトの制服のシャツだ。

「?なんで?」

「いいからいいから~」

そう言いながら、袖に腕を通すように促され、仕方なく腕を通す。
背中やあちこちが湿っていてひんやり冷たい。
ボタンを嵌めるように言われて、下から留めてゆく。

身長は10センチも変わらないが、体つきがちがうからか、やはり羚汰のシャツは少し大きい。

「...やっべぇ。超エロい」

「きゃっ」

少し遠巻きで見ていた羚汰が勢いよく抱き着いて、稜をベッドに押し倒す。
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