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第49章 la corte の人たち2
「ベストも蝶ネクタイも着て欲しいけど、そーゆーワケにはいないからなー」

そう言いながら、稜の体を上から眺め、シャツの下から手を入れ指先がゆっくり這い上がってくる。

「...んっ、...はぁっ、羚汰...ダメだよ」

羚汰の指先が、脇腹のあたりをさわさわっと微かに触れる度に、体がわずかに震えてしまう。

「なんで?今日はちょっと早く帰ったから、まだ時間早いよ?」

「でも、明日から...羚汰も学校、んっ...じゃない?」

「そーなんだよね~」

そう言いながらも、ゆっくりボタンを外しにかかっている。

「今日はもっ、寝たほうが...っ。もうすぐ...週末だしっ」

確か、土曜日はバイト休みだと言っていたハズだ。

週末、と言った途端、羚汰の手が止まる。

「そう!言おうと思ってたんだけど~」

「えっ。何?」

土曜日の昼間、ランチを千夏と有希子と一緒にする約束になっている。
それに、羚汰も参加するのだ。

ひょっとして、参加するのが嫌になったのだろうか。
それって...。

「いや。違う違う。そっちじゃなくて」

稜の考えていることがわかったらしく、羚汰が慌てて否定する。

「明日の金曜日のバイト後さ、ちょっと飲みに誘われててー。遅くなる...っていうか、帰って来れない...かも、なんだけど...」

「え?帰ってこないの?」

「それがさー」

羚汰はベッドに肘をつくようにして寝転がる。

一旦中断らしい。

ちょっと寂しい気もするが、慌てて眼鏡を外してその気をごまかす。

「アキラさんが、どーしても俺と飲みに行きたいって前から言ってて。アキラさん酔っぱらうと超めんどくさいからさあ。ずっと逃げてたんだけど」

何日か前から、アキラ、という名前が出てくる。
誰なのだろう。さん付けしてるぐらいだから、年上の人だろうけど。

「ほら、今日、交渉して早く帰らしてもらったじゃん?その代わりに、明日飲みに付き合えって、言われちゃってさ~」

稜の髪を指ですくって弄りながら、不服そうにぶつぶつつぶやいている。

「そっか~。上司の人に言われたんじゃ仕方ナイじゃん。エラい人じゃないの?アキラさんって」

「んー。本店のマネージャー。たまに支店とか回ってチェックしてんの」
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