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第51章 旅行 〜前編〜
ん?...着いた?

体を起こすように伸びをして、シートベルトを外す。
まだ視界はぼんやりしているが、周りが鬱蒼とした森なのはわかる。アクビをしながら車を降りる。
羚汰がトランクから荷物を下ろしている。

「ははっ。すげーアクビ」

「ごめんね。爆睡してたみたい」

稜も、後部座席のダンボールを下ろす。

「知ってるー。イビキ、すんごかったもん」

トランクのほうから、羚汰が顔を出しつつ荷物を下ろしている。

「うそっ!イビキかいてた?」

「ヨダレも垂らしてた」

「えっ!やだ!」

慌てて口を拭う。

「あはっ。可愛かったから写真撮った」

「やだ!消してよ!!」

「それはムリ〜!ほら、自分の荷物持って。何入ってんの重いんだけど」

スーツケースを渡され、レンガのぼこぼこした所では、キャスター付きでも引っ張れない。
仕方なく、抱えるように持ち上げる。
足元がレンガに取られて、バランス取りにくく、運びにくい。

「えっ、ロッジどこ?」

「はっ?まだ寝ぼけてんの?そこあんじゃん」

羚汰が笑いながら稜が立つ車の反対側を指す。

車を回り込むと、そこには木造の“ロッジ”があった。

別荘やコテージとは違う、山小屋だ。
でも、山小屋と呼ぶには大きい。
ガラスが窓が多く、三角屋根で、2階建てだろうか。
一際大きなガラスの向こうには、リビングらしきソファーが見える。
その手前には広いウッドデッキが広がっている。
そのウッドデッキにもつながる入口は、少し階段になっていて、奥に可愛らしいドアが見える。
周りは大きな針葉樹に囲まれていて、ここはカナダだと言われても信じるような佇まいだ。

「すっごい...素敵...」

「中はもっとスゴイよ?」

スーツケースを抱えていることも忘れて立ち尽くす。
いつの間にか、ダンボールを抱えた羚汰がすぐ側に立って笑っている。

「早く中が見たい!」

「はい、じゃ、とっとと運んで?重い!」

2人で玄関先まで、何回も往復する。
中を見たいのに鍵を持っているだろう羚汰が開けてくれない。
ウズウズしながら、なんとか運び終わる。

「はい。じゃ、開けるよ」

羚汰が手を伸ばすので、その手をつなぐ。

「うっ。緊張しちゃう」

「あはは。大袈裟」

ドアが開くー。
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