この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
NEXT 【完結】
第55章 スーツケースの秘密
年齢的にも稜が女子高校生は、どうせおかしいと考えた結果、先生の設定にした。

大学時代に史学科だった稜は、中学校の教育実習に行った事があった。

なので、最初は教員で考えていて。
しかし、羚汰にさり気なくー、といってもバレバレだったらしいが、リサーチをしたら、保険医さんに憧れていたとか言うので、路線を変更した。

白衣も弟の空人の大学生の時のもので。
そのせいで、かなり大きいが仕方ない。

聴診器は、100円均一のパーティグッズコーナーにあった、明らかに安っぽいおもちゃだ。

「でも僕、本当に熱っぽくって、それに体がだるいんです...」

打ち合わせしていたワケではないが、羚汰が合わせてくれている。

おでこに手を当て、気だるそうにため息をつく。

その仕草がかなり色っぽくて、稜は仕掛ける側なのにドキドキが止まらない。

「そう...」

「ほら、調べてくださいよ」

羚汰が擦り寄る様に近づいて、オデコを差し出す。

「え、あ...うん」

慌てて首に下げている聴診器を取ろうとするも、くたっと首に巻きついていて取りにくい。
取り損ねて、床に落としてしまい、慌てて拾い上げる。

真っ赤になってオロオロする稜に、落ち着き払った羚汰が声を掛ける。

「高崎先生も、顔赤いですね」

「っ、そんなことな...」

いつの間にか立ち上がっていた羚汰が、稜の座る椅子の背もたれと、隣にある机の上に手をついて、稜に近づいてオデコを合わせる。

「っ!!」

イキナリの至近距離に体がビクッとなる。

触れたオデコが熱く、見つめられる羚汰の眼差しが熱く、それまで以上に自分が赤面してゆくのがわかる。

「やっぱり」

オデコを合わせたまま、羚汰がにいっと笑う。

「わ、私はいいのっ!」

体を引いてオデコを離し、羚汰から離れる。

「...可愛い」

ぽそっとこぼした羚汰を軽く睨む。

「斉藤くん!」

可笑しい。今日は、羚汰をドキドキさせたいのに。
さっきから稜が返り討ちにあってばかりだ。

羚汰もやり過ぎたと思ったのか、にやにや笑いながらも座り直している。

「はーい」

「...一応、心音を調べますから、前開けて」

聴診器を握りしめてそう言うと、羚汰が躊躇いなく学ランの前を開ける。
/1240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ