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第55章 スーツケースの秘密
壁やドアに手を掛けながら、なんとかリビングへと移動する。
冷蔵庫に入れていたチョコレートと、ソファの横に隠していた紙袋を持って寝室へ移動する。

やっとの思いでベッドまで戻ると、羚汰が枕を抱えたまま寝息を立てていた。

う...取りに行ったのに、寝てるし。

でもその穏やかな寝顔を見てると、自然と顔がほころぶ。

紙袋とチョコの箱を少し狭かったがサイドテーブルに置いて、ベッドに腰掛ける。
腰掛けておいて、白衣を来たまま寝るのも可笑しいし、パジャマに着替えようと思い立つ。

立ち上がろうとした時に、腰に何かが巻きついてきた。

「きゃっ!!」

「驚きすぎー」

くすくす笑いながら羚汰が抱きついてきている。

「だって、さっきまで寝てたから」

「寝てないしー。起きてたよ?」

言い訳をする小さい子みたいだ。

「裸に白衣を着た彼女がウロウロしてたたら寝れないよ?」

「っ!だって...」

他に服がなかったから。
だけど、こうなることがわかっていたのだから、用意しておけばよかった。

ベッド下が収納になっていてすぐ衣服が取れる稜のと違い、羚汰の寝室はクローゼットまで少し距離がある。

それでつい、足元にあった白衣を身にまとってしまった。
それだけなのに。

羚汰に布団の中に引きずり込まれる。

「ひやっ」

前を必死で合わせるのも虚しく、羚汰が稜の手が及ばないところから手や唇を侵入させる。

「ほんっと...エロ過ぎでしょ...俺を殺す気?」

セリフとは裏腹にすこぶる楽しそうで、そして稜をくすぐるかのように羚汰が稜の体に覆いかぶさる。

「ちょっ...んっ、持って来たのにっ、チョコ、れぃとぉ」

チョコ、と聞いて、羚汰の手が止まる。

「あ、そうだった。チョコは...どこ?」

稜の手を探って引き寄せるも何も握られてない。

「そこの上」

乱れた白衣と髪を直しながら、稜がサイドテーブルを指さす。

「おっ、この箱?でっか!」

中には手作りの生チョコが、何種類も入っている。
ミルク、スイート、ビターと、それぞれ加える洋酒も変えて作った、生チョコだ。

「生チョコ、久しぶりに作ったから美味しいかどうかー」

「すげー量だね」

平たい箱だが、コンビニの特盛お弁当ぐらいある。
それに、3種類の生チョコがぎっしり詰まっているのだ。
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