この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
NEXT 【完結】
第55章 スーツケースの秘密
「...多すぎたかな。多かったら、残してね。私食べるし」

甘いものもお酒も両方イケる羚汰にー、と思って欲張って作りすぎたかもしれない。

「あは。一気にじゃなかったら、ヨユーだと思うけど。じゃ、一緒に食べよ?」

「うん」

羚汰がまずは一つ口に入れる。

「うまっ!めちゃ美味しい!」

「ほんと?」

「うん。はい、あーん」

羚汰が自分が食べたのと同じミルク生チョコをつまんでにっこり微笑む。

丸っこく成形したその生チョコを食べるには、羚汰の手に口が付きそうで、少しためらう。

「ちょっ、早く!溶けてきてんだけど」

そう急かされて、仕方なく羚汰の指に食らいつくようにして、チョコを口に入れる。

「んっ、美味しいね。よかった」

出来立てを味見していたが、冷やして食べたのは初だ。
利かせた洋酒が鼻に抜けていい匂いがする。

羚汰が自分の指に付いたチョコを舐めとっている。
こちらを見ながら舌を出しているその姿がとてもセクシーで、心臓が高鳴る。

互いに引き寄せられるように、唇を重ねてまだチョコの余韻が残る舌を交わす。

「んっ...」

「...じゃ、次はコレ」

嬉しそうに笑いながら、糖粉のついたスイートチョコを手に取ると、稜の口に運ぶ。
同じように稜も手に取り羚汰の口に運び、同時にその指ごと口に入れる。

「...ん」

今度はまだ口のチョコが溶けきらないうちに唇が重なる。

まったりとした甘いチョコで、いつも以上にねっとりと動く舌が、熱く絡まって思うようにいかない。

「...イチゴの時みたいに上手くいかないね」

羚汰がいつもの様に稜の唇を撫でながら苦笑いしている。

水分が多いイチゴと違って、濃厚な生チョコは逆に口の中の水分が取られてしまう。

「カフェラテ入れようか?」

そう提案してくれるけど、今は羚汰と離れたくない。

稜が首を横に振ると、羚汰が意外そうだ。

羚汰の首に回していた手をぐっとまとわりつかせて、体を近づける。

「...水でいい」

言葉には出来なかったが、稜なりに伝えたつもりだ。

「ん」

少し嬉しそうな羚汰の声がして、恥ずかしくなる。

羚汰が抱きついた羚汰を抱えながら、手を伸ばしてベッドの下に転がっている水を取って飲み、稜に渡す。

もらった水を飲んでいると、羚汰が最後のビターチョコを差し出している。
/1240ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ