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NEXT 【完結】
第58章 3週間ぶり
「せーーっかく驚かせようと思っていたのにさー」

ある意味、驚いている。

羚汰だ。ホンモノの。

変質者か、泥棒かと思っていた

「驚いた...」

ドアノブを持ったまま、体の力が抜けてその場所にくずれ落ちる。

「えっ、ちょっ」

床に着く前に、羚汰に抱きかかえられた。

「うおっ。...大丈夫?」

そのまま羚汰に抱きしめられるようにして、立ち上がる。

「羚汰...。本物の羚汰だ」

ブルゾンにしがみつく手に力が入る。

間違いなく羚汰だ。

懐かしい、いつものあの甘い香りが漂っている。

「あはは。そう、ホンモノの俺だよ。そんなに驚いた?」

背中を優しく撫でる羚汰に、驚いていた稜も次第に落ち着いてきた。

「その、...まさか羚汰とは思わなくて」

「ん?」

羚汰が体を少し離して、顔を撫でる。

稜はなんだか恥ずかしくなって、羚汰の顔がちゃんと見えない。

「誰だと思ったの」

「...その、...変質者か、強盗かと思って」

そう言った途端、羚汰がゲラゲラ笑い出す。

「ひでぇ!!」

「ごめん。だって、桃香が脅すから...」

あんなに何度も、変質者や強盗の話をされていたら、勘違いしたとしても仕方ないと思う。

「ああ、会社の人でしょ?1階のとこで会ったんだよねー」

どうやら、羚汰は一時間ぐらい前から、ビルの前の辺で待ち伏せをしていて。

桃香をはじめ、他のスタッフの女の子たち数人にも会ったらしい。
稜を呼び出そうかという申し出に、驚かせたいからとひたすら待っていたそうだ。
最後に会った桃香の時、まだまだ当分帰りそうになかったと聞いて、どうするか悩んでいると、桃香が「内容は伏せて早く帰るようにけしかけます!」と言ってくれたー。

「じゃ、あのLINEはー」

「その桃香さんの下手な嘘?かなー?」

ひどい!
もうちょっと他に何かあったろうに!

羚汰にもう1度抱きつく。

優しく笑いながら、羚汰が抱きしめ返し、稜の首筋に唇を寄せる。

「俺としてはよかったかなー?」

「ん?なんでよ!?」

羚汰の息が首元にあたってくすぐったい。

「稜が甘えてきてくれて嬉しい」

そう言いながら、耳の下辺りにべろりと舌を這わす。

「きゃっ」

体をビクッとさせた稜だったが、羚汰はそんな稜の耳を追いかけて口に含む。
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