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第60章 Downstairs

必死に振り払おうとするも、稜の背中にあちこちキスを落としてやめそうにない。

「だって。シャワー、浴びて」

「うん」

「ごはんも、食べなきゃだし」

「うん」

「着替えて」

「うん」

「...時間ないって」

顔を起こして振り返る稜の顔に、キスが降ってきた。

「じゃ、稜からキスしてくれたら起きる」

そう言って、唇に触れると、羚汰の体が離れて、稜の向いた顔の何故か反対に寝そべった。

「...ほんとに？」

「ほら。早く。時間ないんでしょ」

振り返るとどこか他人事のように、枕の上に体をすこし起こすようにして仰向けになった羚汰が手招きしている。

しぶしぶその体の上に覆いかぶさるように、唇を近づける。

すごく嬉しそうに、どこか楽しそうに羚汰が笑っていて、なんだか釈然としないが仕方ない。

唇が触れる直前に羚汰が、にいっと笑って注文をつける。

「とびきりエロいのね」

「...そんなのしたら、行けなくなるじゃん」

羚汰に太ももを掴まれて、体をまたぐようにされるが、仕方ない。

目を閉じて待っている羚汰が、可愛くて勢いがついてしまう。

稜は、そこがしっかり濡れてきているのを感じて、腰を少し浮かしたまま、羚汰の頭を抱え込むようにキスをする。

ゆっくりと唇をついばむようにー、したいけど時間が無い。
しょっぱなから、舌を出して、薄く開いた唇に差し入れる。

稜の舌を待っていて、すぐに深く絡まる。

「んっ...むふっ...」

舌とともに唾液が行き交い、時折零れる吐息がお互いを高めてゆく。

「...もう限界」

「んふっ？」

稜が疑問に思った次の瞬間、お尻に回っていた手にぐぐっと力が入って、体が衝撃に貫かれる。

「ひゃあああっ、うそっ」

「スグすむ、から」

いつの間にか用意を済ませた羚汰のモノが、稜のナカにみっちり充満している。

それがわかった時には、腰をつかまれ次の衝撃がやってきた。

「羚汰っ、やっ、そんなっ、ああっ」

「ああっ、すげー絡みつく」

じゃれあって、キスをして、稜の体は十分すぎるほど準備が整っていて。
その濡れ広がった密液が、肌の上で大きな音を立てている。

「ああっ、ダメなのにっ、はぁっんっ」

稜が体にしがみつくようにしてきて、羚汰は本当にスパートをかける。

「ほんと、可愛すぎ」

「あぁっ、...んぁあああっ！！」