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第60章 Downstairs
そうつぶやきながら稜の体に抱きつく。

「りょーたっ。だから...」

「んー。しないよ?だって、まだ終わってないでしょ?」

そうだけど。
でもそれだと、そうじゃなかったら始まっていたということか。

「でも、下、家族でいるんだよ?」

「そんな事言ったって。じゃぁ、稜は、これからずーーーっとシないつもりなの??」

そういうワケじゃないけど。
せめて両親がいる間はなんだかシたくない気がする。

言葉に詰まってむくれていると、両頬が押され口が尖る。

「大丈夫だって。家族はそのうち帰るから。そのクシャミが激しいおっさんだって、仕事があるだろうし」

それはそうだ。
今年新入生の学生の父親ということは、またそんなリタイアするような年代ではないはず。
1日2日は仕事休めても、それ以上はなかなか難しいだろう。

羚汰も疲れたのか、アクビをしている。

「も、寝よ」

「オヤスミ」

「オヤスミ〜」

なんだかあまり気にしてない様子の羚汰が気になって、稜はなかぬか寝付けなかった。

羚汰は、すぐに寝息を立て始めて、体に巻きついた腕の力も弱まる。

そっとその腕をもちあげて、布団の中に押し込める。

気持ちよさそうに寝息を立てる羚汰を見ていると、次第に稜も眠りについた。




すれから数日後、羚汰の言う通り両親は帰ったらしく。
なんなら本人も一緒に一旦帰ったのか、静かな日々が続いた。

4月に入る直前に帰ってきたらしい。

というのもー。



「えっ。なんでこんなトコで寝てんの??」

羚汰が、リビングのソファの上で布団にくるまって眠っている稜に驚く。

「あ、お帰りー」

布団から出た稜の耳にはヘッドホンがしてあり、羚汰の帰ってきた音に気づかなかったらしい。

起き上がりヘッドホンを取りながら、稜がどう切り出したものかと思って少し戸惑う。

「何?久しぶりにココでしたくなったとか?」

布団の中に入るようにしてソファにすわる。

「違っ...。寝室に行ったらわかるよ」

「??」

キスしようとしたら、押しのけるようにして逃げられる。
そういう気分でないらしい。

執拗に寝室に行けと言われた羚汰が、しぶしぶ立ち上がり寝室のドアを開ける。

中を見渡しても、なんら変わったモノは見当たらない。

一瞬、熱帯魚でもお亡くなりになったのかと慌てたが、水槽も無事だ。
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