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NEXT 【完結】
第60章 Downstairs
「でも、結局なんでソファに寝てたんだっけ?」

羚汰が思い出して聞いてくる。

どう答えたらいいものか。
言葉で説明するのは難しい。

口にするのを躊躇ってしまう。

「...そんなに言いにくいんだ?」

「なんて言ったらいいのか...。その...」

背中を向けている今なら言えるかもしれない。

「下の人、ね」

「ん?引越して来た?」

「今日は彼女さんが来てたみたいで」

「...うん?」

「その...。結構聞こえてきて」

羚汰が少し笑っている。

「なるほどね。そんな事だろうとは思ったけど。激しくセックスしてたんだ?」

稜は勢い良く頷く。

「声がスゴくて...」

洗ったシーツを布団にかけていた時に、聞こえてきた生々しい声。
思い出しただけで、ぶるっと震えが来る。

「あー。女のコの高い声って響くんだよな」

稜が今度は首を横に振る。

「へっ」

「...女のコじゃないの」

静かな間が広がる。

「...マジか」

「女のコの声も聞こえるんだよ?聞こえるんだけど、それ以上に...」

羚汰の腕がするりと解けて、天井に仰向けになったのがわかった。

「しかも、ハッキリは聞こえないんだけど。なんか実況中継ってゆうか、説明っていうか。その...モノの名前連呼したり、女のコに言わせたりとか」

あまりの衝撃に、稜は立ち尽くして数分間聞いてしまった。

羚汰がまた近づいてきて、背中を向けたままの稜に抱きつき、頭を優しくなでる。

「ごめん。も、いいから」

手がゆっくりと頭をぽんぽんとたたく。

「キモかったんだ?」

「うん...」

「マジか。...俺もキモい??結構今日声出てなかった?」

少し焦ったような声がして、慌てて振り返る。

「羚汰はキモくないよ。だって下の人、トドかオットセイかってカンジだったから」

「はっ。トドかオットセイ??そりゃー、引くわ」

そんな沢山の彼氏と付き合ったわけではないが、歴代彼氏もそこまで声を出す人はいなかった。

それとも今時の若者では流行っているとか?

羚汰が帰って来るまでの数時間、部屋を離れていても耳についた声が繰り返されるようで、稜は音楽を聞いて考えないようにしていた。

「それで、声出すのあんなに嫌がったんだ」

稜は小さく何度も頷く。

「...私の声も変じゃない?」

稜が恐る恐る羚汰に確認する。
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